牛島和彦氏 広島バッターを腰砕けに…大野雄、見事だった打者との距離感

[ 2020年9月1日 22:40 ]

<中・広>力投する中日先発の大野雄(撮影・椎名 航)
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 【CHECK! 牛島和彦】今の大野雄は、力を入れすぎていないのがいい。これまで力を入れて高めに行くことが多かった。力が上手く抜けるから、直球のコントロールがよく、ツーシームもいい高さから落ちていた。

 右打者を並べてきた広島打線に対し、強く意識させたのは内角の直球。その直球は球速140キロ台半ばでも右打者の膝元へコントロールよく、スピンが効いていた。しっかり差し込んでおいて、ふっと抜く。打者との距離感が見事で、広島の各打者は踏み込めず、落ちる球に腰砕けのようになって空振りする場面が目立った。

 オール右打者という広島打線も、大野雄にとってはプラスだった。打者との距離感を変えず同じ景色で投げることができた。ツーシームも出だしが直球に見えてスーッと落ちる。打者には直球と区別がつかないのだろう。

 5戦連続完投。自分の中で「こんな感じなら抑えられる」というペースをつかんだようにも見える。次戦、巨人・菅野との対戦となれば楽しみだ。

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2020年9月1日のニュース