巨人・吉川尚「絶対打ってやる」強い気持ちで自身初サヨナラ打!川上さん記念試合「特別な日」に

[ 2020年9月1日 21:50 ]

セ・リーグ   巨人3―2DeNA ( 2020年9月1日    東京D )

<巨・D>9回無死満塁、サヨナラ打を放ち、飛び出す菅野(右)らチームメートをバックにガッツポーズする吉川尚(中央)=撮影・木村 揚輔
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 巨人の吉川尚輝内野手(25)がプロ4年目にして自身初となるサヨナラ打を放ち、チームに今季初の貯金15をもたらした。

 最大2点リードを8回に追いつかれ、迎えた9回だった。先頭・丸の内野安打(代走・増田大)からウィーラー(代走・吉川大)も中前打で続いて一、三塁とすると、大城が敬遠(代走・岸田)されて無死満塁。ここで打席に入った吉川尚はこの回から登板したDeNAの4番手左腕・エスコバーがカウント2ボール2ストライクから投じた5球目、外角低めの156キロ直球を右前に弾き返してサヨナラ勝ちの走者を本塁へ迎え入れた。

 「皆さんがつないでくれたので、何とか必死になって、ボールに食らいつこうと思っていきました」。興奮さめやらぬ表情で息を弾ませながら、そう振り返った吉川尚。それまでの3打席では2四球で出塁したものの安打はなく、8打席ぶりの安打が自身初となるサヨナラ打となり「ずっとバッティングの方で迷惑をかけていたので、絶対打ってやるっていう気持ちで打席に立ちました」と再度振り返った。

 この日は開幕10連勝を懸けてエース菅野が先発登板。「何とか野手陣が点を取って勝ちをつけたいという一心でやっていました」としたが、菅野は2―1で迎えた8回2死から連続四球で降板し、2番手左腕・中川が相手主砲・佐野に初球を打たれて追いつかれた。菅野に勝ちはつかなかったものの、マウンドで力投を続けたエースの姿。「もっと頑張らないといけないという気持ちになった」。その思いをサヨナラ安打という最高の結果で実現した。

 この日の1戦は「川上哲治生誕100年記念試合」として行われ、巨人は原監督、コーチ、選手全員が現役時代に「打撃の神様」と呼ばれ、監督としてV9を達成した川上さんの永久欠番「16番」がついたユニホームを着用。吉川尚は自身の背番号「29」ではなく「16」で打ったサヨナラ打で、たくさんの「16」に囲まれてウォーターシャワーで祝福された。「ジャイアンツにとっては特別な日だと思うので、その試合で勝てて良かったと思います」。シーズン120試合の折り返しとなる今季60試合目、かつ13連戦の初戦を劇的な勝利で飾ったヒーローは「13連戦、きょうから始まりましたけど、チーム一丸となって必死に戦いますので、ご声援の方もよろしくお願いします」と声を張り上げた。

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