プロ野球開幕 “日本スポーツ界先頭の使命”感染回避策の具体化急務

[ 2020年5月26日 06:30 ]

開幕を待つ東京ドーム
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 【記者の目】プロ野球は25日、オンラインで12球団代表者会議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大により延期していた開幕日を6月19日に正式決定した。

 世界的にも流れは自粛から経済活動再開へ傾いてきている。その中で日本のプロスポーツ界の先頭として開幕するプロ野球に課せられた使命は重い。

 Jリーグとの対策連絡会議の専門家チーム座長を務める賀来満夫氏は「サイレントな感染者は状況が全く見えない。再流行リスクを頭に置く必要がある」と指摘する。気を配っても、目に見えない隙間から侵入し拡散するのがこのウイルスの恐ろしさ。頻度は減らせど移動をゼロとすることはできない。

 何よりも避けなければならないのは、選手ら球団関係者から感染者を出すこと。ガイドラインにのっとった運営で予防を徹底しても、集団行動に変わりはなくクラスターを呼ぶリスクは当然残る。ひとたびクラスターが出ればリーグ戦の中断も検討せざるを得ない。開幕前の事前検査も検討されているが、検査方式や場所も含めて具体化が急がれる。

 対策連絡会議はJリーグと共同で進め、他競技団体にもオブザーバー参加を呼び掛け門戸を開いてきた。6・19開幕は他競技団体や各種イベント興行主からも注視される。この球音再開への胎動がしぼむようなことがあると、日本のスポーツ界全体へ与える影響は少なくない。(NPB担当・後藤 茂樹)

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2020年5月26日のニュース