大谷、28年ロス五輪で野球復活願う「見たことがない人に見てもらうチャンス」

[ 2019年3月1日 02:30 ]

エンゼルス・春季キャンプ ( 2019年2月27日 )

ブルペンで打席に立ち、投手の球筋を確認する大谷  
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が27日(日本時間28日)、野球が24年パリ五輪の追加種目候補から落選したことを受け、28年ロサンゼルス五輪での復活を希望した。日米だけでなく台湾メディアからも取材を受けるなど、今やアジアを代表するメジャーリーガー。国際的な野球の現状や課題について言及し、五輪で実施する意義を語った。

 クラブハウスの通路脇で大谷の言葉に熱がこもった。パリでは実施されないことが決まった五輪での野球競技について、「復活するに越したことはない。見たことがない人にも見てもらうチャンス」と真剣な表情で語った。

 復活の可能性がある28年五輪は、大谷にとって“地元”のロサンゼルス開催でもある。ロサンゼルス近郊アナハイムに本拠を置くエ軍が6年間保有権を持ち、23年までは所属し続ける可能性が高い。

 「盛んな国、盛んではない国がはっきりしている。すぐできる環境がないこともある。もちろんお金のかかるスポーツ。そう簡単にできることはない」。野球が抱える現状での課題も口にした。日本などアジアや発祥国の米国では盛んな一方で、世界的な普及が求められている。「(世界的普及は)少しずつなのかなと思う。そのためにできることがあれば。今年もヨーロッパで試合がある。そういうのが増えればもっと広まるのかなと思う」と国際化への協力を惜しまない姿勢を示した。

 この日は日米メディアだけでなく「MLB台湾」と「FOXスポーツ台湾」もキャンプ地を訪れ大谷の一挙手一投足を追った。日本だけでなく、アジアを代表する選手として使命感も感じている。

 大リーグ機構(MLB)はかねて五輪への大リーガー派遣に消極的だが、大谷は野球が一時的に競技復帰する20年東京五輪への出場に意欲を示したこともあった。「目に留まればやってみたいなと思う人も増えるかもしれない。そういう意味では(28年ロサンゼルス五輪で)復活してほしい」。当面は今季中の打者復帰、そして来季中の投打二刀流復活を目指し、右肘手術からのリハビリメニューをこなしていくことしかできない。ただ、「世界一の選手」を目標に掲げ、野球が大好きだからこその、強い思いがこぼれた。

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2019年3月1日のニュース