クビ寸前からブレーク…阪神・桑原 金本前監督に感謝「この世界にいなかった」

[ 2018年10月18日 05:30 ]

17年5月、金本監督(左)は勝利を挙げた桑原をねぎらう
Photo By スポニチ

 阪神・桑原が、金本前監督へ「感謝」の思いを明かした。金本政権下では2年間で9勝5敗71ホールドと大車輪の活躍。「使ってもらっていなければ、僕はもうこの世界にはいなかった。しかも良い場面で、実績も何もない僕を。そこから始まりましたから。本当に感謝しかないです」としみじみ語った。

 14年オフにトレードで阪神に入団したが、15年は6試合、16年は1度も1軍登板はなかった。戦力外を覚悟したことは大げさではない。だが、金本監督2年目の17年、オープン戦中に昇格すると登板機会をどんどん与えられ、気がつけば勝利の方程式に入っていた。

 「あまり長く話したことはないですが、投げ終わった後『よくやった!』と言われたことがあって。直接、声を掛けてもらって一番記憶に残っています」

 そう話すのは昨年6月17日の楽天戦だ。2―2の7回、岩崎が無死一、二塁のピンチを迎えると、ベンチはたまらず桑原を投入した。その期待に応えて、三好、ペゲーロ、岡島と3者連続三振。ベンチに戻ると、金本監督が大喜びで出迎えてくれたという。その勢いのまま昨年は自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ賞を獲得。クビ寸前から、シンデレラストリーを歩んだ。

 「たまたま結果も出て、使って頂いたことへの恩返しは、ある程度はできたのかなと思うけど…、金本監督と話す機会がなくて(感謝の気持ちは)伝えられませんでした」

 この日は甲子園の室内練習場などで自主トレーニングを行い、来季に向けた準備を進めた。矢野新監督の下でも屋台骨になる決意はできている。それが金本監督への恩返しにもなる。(鶴崎 唯史)

続きを表示

2018年10月18日のニュース