中日・小熊　母校後輩から刺激　自身初２桁１０Ｋで２勝

セ・リーグ   中日５―１ＤｅＮＡ （ 2018年8月15日    ナゴヤＤ ）

９回を抑えた佐藤（右）からウィニングボールを受け取る小熊（撮影・後藤　正志）
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　最後までポーカーフェースを崩さなかった。中日・小熊が１５日のＤｅＮＡ戦で８回１失点、自身初となる２桁１０奪三振で２勝目。２年ぶりの完投勝利こそ逃したが、チームの連敗を３で止める快投にもかすかに微笑むだけだった。

　「最後まで投げたかったけど、チームが勝てて良かった。これが僕の全力の笑顔です」

　立ち上がり、先頭・荒波にストレートの四球を与えたが、続くソトの打席で捕手・武山が二盗を刺し「気持ちが楽になった」と、直球とカーブで緩急を使い分け、散発３安打に封じた。

　１６年に５勝をマークしながら、昨季は未勝利。シュートで楽をしようとしていた自分に気づき直球を磨き直した。昨秋キャンプではブルペンで徹底して外角低めへ直球だけを投げ込み、ウェートトレーニングも本格的に採り入れた。この日の最速は２回、筒香を空振り三振に仕留めた１４８キロ。「良い真っすぐがいっている」と手応えはばっちりだ。

　母校・近江が夏の甲子園で２回戦を突破。差し入れは「勝利を届けます」と話していた右腕が、有言実行の白星を後輩たちに贈った。