阪神、自力V消滅も「執念」見せる!広島M点灯も金本監督淡々「あっ、そう」

[ 2018年8月16日 06:21 ]

セ・リーグ   阪神4―6広島 ( 2018年8月15日    京セラD )

渋い表情の金本監督(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 まだ終戦じゃない!阪神は15日の広島戦に敗れ、再び自力優勝の可能性が消滅、広島に優勝マジックナンバー「32」の点灯を許した。それでも9回に2点差まで追い上げる意地も示した。打線は糸原、北條の1、2番に加えて主軸の糸井、福留も好調で、投手陣も駒ぞろい。今こそ金本知憲監督(50)が掲げた今季スローガン「執念」を見せる。

 4点ビハインドで迎えた9回にも、猛虎の闘志は衰えていなかった。まずは2死二、三塁から、代打・原口の中前打で2点差まで追い上げた。なおも2死一、二塁とし、打席にロサリオ。一発が出れば、逆転サヨナラの状況にまで持ち込んだ。惜しくも勝利には手が届かなかったが、猛虎の牙はまだ折れていなかった。

 「なかなかそう(うまくサヨナラ勝ち)はね。う〜んまあ、そう(チームに最後まであきらめない気持ちは出ていた)ですね」

 自力優勝の可能性が再び消滅し、広島に優勝マジック32の点灯を許した敗戦後。金本監督は普段と何ら変わることなく、静かに会見場に姿を現した。そして、淡々と敗戦を振り返った。マジック点灯を許したことについても「あっ、そう」と意に介さず。それも、当然だろう。広島にマジックが点灯しようがしまいが、自分たちのやることに変わりはない。だから、下を向くことはないわけだ。

 9回の粘りが物語るように、「執念」を見せるチーム力は備えている。そして状態も悪くない。特に開幕から低空飛行を続けた打線が、夏場に入って状態を上げている。

 7月上旬から固定した糸原、北條の1、2番は、この日も2人で計5安打。8月の月間打率・486、2本塁打、12打点の糸井も3回に適時打を放つなど目下10試合連続安打と好調を維持している。そしてこの日は休養した福留も8月に入って打率・448、3本塁打、9打点と存在感は絶大。一発のあるロサリオ、巧打のナバーロも相手投手陣に重圧をかけることが可能で、役者はそろっている。

 一方の投手陣も先発陣にこそ疲れが見え始めたものの、藤川、能見、桑原、ドリスの勝ちパターンが健在。今の戦力は、決して広島にも引けは取らない。

 セ・リーグで2000年以降のシーズンにマジックを初点灯させた球団のうち、07年の中日、08、10年の阪神の3球団が、優勝を逃した前例がある。決して「マジックすなわち優勝」ではない。優勝の可能性が残っているかぎり――。残り46試合。今こそ、チームスローガン「執念」を見せる時だ。

続きを表示

2018年8月16日のニュース