浦和学院・渡辺、高校生活初の完封 最速149キロ「ピンチになると燃える」

[ 2018年8月16日 13:08 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第11日・3回戦   浦和学院6―0二松学舎大付 ( 2018年8月16日    甲子園 )

<浦和学院・二松学舎大付>9回無死、平間から空振り三振を奪い雄たけびをあげる浦和学院・渡辺(撮影・大森 寛明)
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 浦和学院(南埼玉)のエース渡辺勇太朗(3年)が2度にわたって大雨となる中で力投。1メートル90、90キロの恵まれた体を生かして最速149キロのストレートを投げ込み、随所でスライダーを交えながら二松学舎大付を完封した。

 「スピードは気にせず打たせてとることを心掛けました」と言いながらも、初回1死2、3塁の場面では二松学舎大付の4番・保川遥(3年)と5番・畠山大豪(3年)を148キロと144キロの速球で連続三振。「ピンチになると燃えるタイプなんです」と本人が自負するように、4回無死2、3塁では畠山のバットをスライダーで空を切らせたあと、6番・野村昇太郎(2年)をこの日最速タイの149キロのストレートでまた三振。結局9回で109球を投げて被安打5、奪三振10、与四球1という素晴らしい投球内容を見せた。

 森士(もり・おさむ)監督は「継投は考えていました。でも彼自身が“行かせてほしい”と言ってきたんです。これが高校に入って初めての完投。球数は少なかったし、情が出ましたかね」と、渡辺に対しては6回でマウンドを譲った仙台育英戦とは違った起用法に踏み切った。2度のピンチを脱出したこともあって「ランナーを背負ってギアが入りましたね。成長の一端を見た思いです」と、甲子園で自身初の完投を完封でやってのけた背番号11のピッチングを高く評価していた。

 2番・矢野壱晟(3年)が2安打と犠飛で3打点を挙げるなど10安打を放った打線も好調。これで2試合連続で無失点&2ケタ安打となり、準々決勝に向けてさらに期待が高まってきた。

 昨夏は花咲徳栄が埼玉勢として初めて夏の大会を制覇。指揮官は「僕たちも負けないように頑張りたい」とさらなる躍進に目を輝かせていた。

 一方、敗れた二松学舎大付の市原勝人監督は「先攻する場面を作りたかったが完敗でした。うちのスタイルを貫いたが、力負けです」と投打がかみあった浦和学院の強さに舌を巻いていた。

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