札幌ドームに響いたアフリカンシンフォニー…プロと高校、素敵なコラボ

[ 2018年6月30日 14:20 ]

日本ハムの西川
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 29日の日本ハム―オリックス戦。日本ハムのリードオフマン、西川が打席に入ると、母校の智弁和歌山の甲子園応援の代名詞ともいえる「アフリカンシンフォニー」が札幌ドームに響き渡った。綺麗な音色を奏でたのは札幌白石高校吹奏楽部の部員。この日は人気少女マンガ「青空エール」とのコラボ企画「ヒロイン・デイズ」の初日で、原作のモデルとなった同校の吹奏楽部員がファイターズ応援団「闘将会」との応援コラボレーションを行ったのだ。

 同曲は智弁和歌山が応援曲としてアレンジして採用したのが始まりで、その後一気に高校野球の応援曲として広まった。もちろん打席の西川の耳にも届いており、「やってくれていましたね」と感謝。それでも3打数無安打、1四球と結果で応えることができなかったこともあってか「(高校時代を)思い出すというよりは、恥ずかしかった」と照れた。

 智弁和歌山出身の記者にとっても札幌ドームで非日常の高校野球の雰囲気が感じられたことはうれしかった。ロッテでも習志野高校の吹奏楽部が6月14日のDeNA戦(ZOZOマリン)で応援コラボが実現。「美爆音」として知られる迫力のある演奏で同校OBのロッテ福浦ら選手を後押しした。自身の気持ちを高めるために、高校野球のブラスバンドによる応援曲を集めた企画アルバム「ブラバン!甲子園」を聴くこともある記者だけでなく、吹奏楽部がプロ野球チームを応援する企画はファンの間でも好評だという。この企画がこれ限りで終わることなく、今後も開催されることを願うばかりだ。

 節目の100回大会を迎える今夏の甲子園出場を目指し、高校野球の地方予選が7月から本格化する。日本ハムの左腕・宮西も高校野球好きの1人で「力の差に関係なく強い相手にも必死に向かっていく姿勢がいい。その試合に懸ける熱さがあって、あれだけ熱くなれるのは青春だよね」と笑う。「自分も注目された選手じゃなかったから(強豪校に)必死に向かっていく子たちが好き。プロになれるとも思わなかったし、プロで活躍できるとも思わなかった」という甲子園出場経験のない左腕は「諦めたら終わり。必死にやっていたら必ず運はやってくる」と高校球児へエールを送る。プロ野球も高校野球も、熱い夏がいよいよ始まる。 (記者コラム・東尾 洋樹)

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2018年6月30日のニュース