ヤクルト西浦、借金完済V撃!打ち合い制し絶叫「勝ちたいんや〜!」

[ 2018年6月30日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト10―9阪神 ( 2018年6月29日    神宮 )

7回1死二、三塁、西浦は中前に2点適時打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 お立ち台でヤクルト・西浦が「勝ちたいんや〜っ」と絶叫した。奈良出身の27歳が、今年1月に急逝した星野仙一氏が阪神監督時代に残した名言で5連勝を喜んだ。1番起用と同時に始まった連勝中は9安打10打点と神懸かった活躍だ。

 両軍計25安打19得点の乱打戦。勝利への執念は8―8の7回1死二、三塁の場面で実った。「チームは粘り強く戦っている」と桑原の137キロスライダーを捉え、決勝の中前2点打を放った。

 勝利の伏線は同じ7回1死二塁の場面にあった。代打・荒木の三ゴロにスタートを切った代走の藤井が、北條のタッチを避け、転がるように三塁へ滑り込んだ。「暴走です。走路にはいたけどよく覚えていない」と藤井が振り返ったプレーに、阪神の金本監督は走路を3フィート以上離れる「ラインアウト」だと抗議。審判団は守備側がタッチにいっていないと判断を下し、一、三塁をオールセーフとした。さらに西浦の打席で一塁走者の荒木が二盗に成功。流れを一気に引き寄せた。

 「二、三塁になって、前に飛ばせばいいと楽になった」と西浦は感謝したが、小川監督は「藤井の走塁は暴走と紙一重」と苦笑い。それでも5回は6者連続単打で4点を奪うなど、2度逆転されても打ち負けなかった。今季3度目の2桁得点に指揮官は「選手の粘りが凄い。見事な集中力と言うしかない」と称えた。借金は最大11あったが、交流戦最高勝率の勢いそのまま、4月17日以来の勝率5割復帰。ヤクルトの進撃が神懸かってきた。 (君島 圭介)

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2018年6月30日のニュース