広島サヨナラ負け　大瀬良足つり降板「ムードに影響あったと思う」

パ・リーグ   広島４―５ＤｅＮＡ （ 2018年6月29日    横浜 ）

７回無死一塁　投前に送りバントを決めるも左脚を痛め畝コーチに背負われベンチに引き上げる大瀬良（撮影・三島　英忠）
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　首位の広島が不運に泣いた。２９日のＤｅＮＡ戦（横浜）で今季２度目のサヨナラ負け。左太腿裏がつる奇禍に見舞われた大瀬良が６回１失点で降板すると、８回には３連投のジャクソンが同点３ランを被弾。９回にはアドゥワが決勝打を許し、プロ初黒星を喫した。リーグ戦再開と同時に始まった連勝は６でストップ。緒方監督は巻き返しを誓った。

　傾いた流れは止められなかった。同点の９回に４番手として登板したアドゥワ。先頭への四球から１死一、二塁のピンチを招くと、代打・佐野に右翼線二塁打を許した。プロ初黒星を喫した１９歳は、悔しそうに唇をかみしめ、自らを責めた。

　「先頭の四球がすべて。準備はしていたけど、あそこで四球を出したら（準備を）していなかったのと一緒です…」

　５月６日のヤクルト戦以来、今季２度目の痛いサヨナラ負け。４―１の８回に救援したジャクソンが大誤算だった。いきなり連打を浴びると、続く神里には同点３ランを被弾した。スライダーが甘く入る失投。３連投の助っ人は声を絞り出す。

　「カウントを取る意図があった。チーム状態がいいので、リリーフ陣の登板が増えているが、どうにか乗り切りたい。申し訳ない」

　湿度９０％。不快感が高まる中、大瀬良を襲ったアクシデントが悲劇の扉を開いてしまったと言っていい。６回まで４安打１失点の好投。２回には自らを助ける２点中前打を放ち、二刀流の活躍で自己最多の１１勝目に向けてばく進していた。ところが…。

　７回だ。無死一塁でバントを決め、一塁から引き返そうとした際に左太腿裏（ハムストリング）がつった。畝投手コーチに背負われてベンチに戻り、そのまま降板。４月１日の中日戦でも同じことがあった。大瀬良はさすがに無念の表情だ。

　「イニングはまだ行けたし、（チームの）ムードに多少影響があったと思う。いつも通り、入念に準備していたんですが…」

　６回まで球数８５球。もう１〜２イニング投げる余力は十分あった。緒方監督は「ハードラック。それまではナイスピッチングだったけどね」。救援陣にも言及し「厳しい３連投で勝ち切れなかったけど、しっかりとした戦いはできている。切り替えたい」と語った。

　リーグ戦再開と同時に始まった連勝は６でストップ。巻き返し、再び進撃するのみだ。