敦賀気比 決勝逃すも記録と記憶に残る猛打…東監督は一言「悔しい」

[ 2014年8月24日 17:28 ]

<大阪桐蔭・敦賀気比>1回表1死満塁、御簗は右越えに満塁本塁打

第96回全国高校野球選手権大会準決勝 敦賀気比9―15大阪桐蔭

(8月24日 甲子園)
 大阪桐蔭(大阪)の12安打を上回る15安打を放った敦賀気比だったが、福井県勢初となる決勝進出はならなかった。

 初回に6番・御簗(おやな)の満塁本塁打などで5点を先制しながら2回までに2本の本塁打などで追いつかれ、3回に1点を勝ち越しながら4回には3本目のアーチ被弾などで5失点。東監督は大粒の汗を流しながら「悔しい」と一言発すると、「ただ、選手は力を出し切ってくれた。そういう意味では良かったと思う」と続けた。

 強打線が注目を集める中、チームの中心として頑張って来た2年生エースの平沼は、6回途中で12失点降板。東監督は「初回に5点を取ってこっちのペースかなと思ったが、平沼が本来の投球をできなかった」とし、投手継投も考えたというが、「ここは2番手投手の差なのかもしれない。タイミングは自分の若さが出たのかもしれない」と悔しそうに話した。

 「1人でも返そうと思って打席に立った。平沼を助けたいという思いが強かった」と初回の右越え満塁アーチを振り返った御簗は、3回にも2打席連続となる右越えソロ本塁打を放つなど3安打5打点。勝利にはつながらなかったが、「最後まで諦めない気持ちで頑張ったのが良かった」とチームの戦いを総括した。今大会は、初戦から3試合連続で2桁得点をマークするなど、記録と記憶に残る戦いぶりで19年ぶりの4強入り。「皆よく打つことができたが、それ以上に平沼が頑張ってくれた」。ヒーローになり損なった3年生は、力投むなしく敗れた後輩を思いやり、甲子園を後にした。

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2014年8月24日のニュース