大竹 移籍後初完投9勝 91年桑田以来中日戦6勝

[ 2014年8月24日 05:30 ]

<巨・中>完投勝利にガッツポーズを見せる大竹

セ・リーグ 巨人4-1中日

(8月23日 東京D)
 マウンドで阿部からウイニングボールをもらった。巨人に来て9カ月、大竹はこの瞬間を待っていた。

 「何て言ったらいいのか、完投はうれしいものですね。ちょっと遅すぎかなと思うけど」。今季20試合目の登板でついに最後まで投げきった。ここまでの平均投球回数が約5・8回。「絶対にマウンドは降りない!という気持ちだった」

 初回、甘く入ったカーブをルナに左翼席へ運ばれた。でも、すぐに切り替えて、データを基にした中日打線の研究成果を発揮した。縦と横の変化を使えるのが大竹の最大の武器。打者に応じ、チェンジアップとシュートを使い分けた。3安打1失点で中日戦は何と今季6勝目。巨人の投手が1シーズンに中日戦6勝は91年の桑田真澄以来だ。

 2試合連続の延長戦で疲労がたまっていた中継ぎ陣を休ませ、打っても2回に中前適時打を放った。昨年までプロ12年間過ごした広島で大規模な土砂災害が発生。「悲しいこと。一日も早く普通の生活を取り戻してほしい」。第二の故郷を思う心が大竹を突き動かしていた。チームトップタイの9勝目で3年連続の2桁に王手。「その先ももっと勝ちたい」。その目は真っすぐ前を見ていた。

 ▼巨人・川口投手総合コーチ 中継ぎは休養日。大竹は“一人で行ってくれ”と言ったら“行きますよ”と言ってくれた。

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2014年8月24日のニュース