和田監督 就任3年目で初の会見拒否 マートン退場、拙攻に怒り

[ 2014年8月24日 05:31 ]

<広・神>初回2死一、二塁、マートン(右)は見逃しの三振に倒れ飯塚球審(左)に暴言を吐き退場処分になるも後を追いかける。中央は和田監督

セ・リーグ 阪神1-2広島

(8月23日 マツダ)
 その背中には怒りがにじんでいた。広島に2連敗を喫した試合後。阪神・和田監督は顔を紅潮させ、口を真一文字に結んだまま会見場を通り過ぎた。

 報道陣の問い掛けに「ん~、あした行くわ」とだけ発し、足早に帰りのバスへと乗り込んだ。会見拒否は就任3年目、通算399試合目で初めてのことだった。

 頼みの助っ人コンビが空回りした。まずは初回2死一、二塁でのマートンだ。2ストライクからの3球目、外角高めの直球をストライクに取られて見逃し三振と判定されると、バットを放り投げた。怒りは収まらず、首脳陣の制止を振り切って飯塚球審に詰め寄り猛抗議。暴言により退場処分を受けた。昨年9月14日のヤクルト戦(神宮)以来、自身3度目の退場処分。「野球をやっている以上、打者はストライクを打たないといけない。だが、そういう状況にはならなかったね」と不満をあらわにしたリーグ首位打者の5番が、早々にグラウンドから消えた。

 4番・ゴメスも散々だった。初回と4回は四球を選んだが、5回は空振り三振。0―0の7回1死満塁でも空振り三振に倒れ、21日の中日戦(京セラドーム)から8打数連続三振を喫した。極めつきは、1点差に詰め寄った9回1死一、三塁。阪神ファンは長打が出れば逆転、最低でも同点を期待したが、待っていたのは最悪の結果だ。ようやく打球が前に飛んだものの二ゴロ併殺で試合終了。お手上げポーズで首を振り、無言でバスに乗り込むしかなかった。

 9回、鳥谷の適時打で2戦連続の零敗こそ免れたが、助っ人が振るわず12残塁の拙攻。指揮官がいら立ちを隠せないのも無理はない。首位・巨人とは2・5ゲーム差に広がり、3位・広島には0・5差に詰められた。

 ▽過去のマートンの退場 13年8月14日の広島戦(京セラドーム)の3回に球審の判定に対する侮辱行為で来日初の退場処分に。厳重注意と制裁金10万円が科せられた。翌15日の同戦で同点の8回に決勝打となる2ランを放ち、お立ち台で「スイマセン、バカガイジンデス。キノウ、ゴメンナサイ」とファンに謝罪している。同年9月14日のヤクルト戦(神宮)では6回、二塁から本塁突入する際に捕手・相川に猛烈なタックル。激高した相川の暴力行為に応戦したとして2度目の退場。厳重注意と制裁金15万円、1試合の出場停止処分を受けた。

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