レッズ右腕 2年連続ノーヒッター「本当に特別で最高の気分」

[ 2013年7月4日 06:00 ]

<レッズ・ジャイアンツ>今季大リーグ初となるノーヒットノーランを達成したレッズのベイリー

ナ・リーグ レッズ3―0ジャイアンツ

(7月2日 シンシナティ)
 レッズのホーマー・ベイリー投手(27)が2日(日本時間3日)、ジャイアンツ戦で今季ア、ナ両リーグ通じて初めてとなるノーヒットノーランを達成した。同投手にとっては昨年9月28日のパイレーツ戦に続き自身2度目の快挙で、大リーグでは31人目、レッズでは3人目となる複数回達成者となった。投球数は109球で、打者28人と対戦した内訳は、三振9、内野ゴロ8、内外野の飛球10で、7回先頭打者への四球が唯一許した走者だった。

 何度味わっても感動は薄れるものではない。最後の打者を97マイル(約156キロ)の速球で三ゴロに仕留めたベイリーは、赤く染まった球場のど真ん中で、ナインから祝福とスポーツドリンクのシャワーを浴びせられる。野球人生2度目の絶頂を心ゆくまで楽しんだ。

 「どんな人生でも成功する日が1度はあるというけど、2度なのかもね。最初の達成と同じで、本当に特別で本当に最高の気分だ」

 今季ここまで4勝の不調がウソのように、序盤から快投を続けた。6回までは完全投球。リーグ3位のチーム打率・265を誇る昨季ワールドシリーズ覇者のジ軍打線を、伸びのある速球を武器に寄せ付けなかった。

 7回、先頭のブランコにフルカウントから四球を与えて完全試合の夢は断たれた。1死二塁となって、ポージーのゴロで一塁へのベースカバーが遅れたが、捕球した一塁手ボットが好判断で三塁へ転送。二塁走者を挟殺プレーで刺し、無安打は継続された。「ジョーイ(ボット)のプレーで気が引き締まった。(捕手の)ハニガンのリードにも助けられた」と感謝の言葉を口にした。

 故障や制球難で伸び悩んでいたが、昨季に初めて2桁勝利(13勝)を記録し、9月28日のパイレーツ戦ではノーヒッターを達成したテキサス州出身の27歳。故郷の英雄、ノーラン・ライアンに憧れて、同じ背番号34を背負う。大リーグで同じ投手のノーヒッターが続いたのも、ライアンが75、76年に達成して以来。「彼は伝説。今は言葉がないよ」。37年ぶりの快挙。未完の右腕には限りない未来が広がっている。

 ◆ホーマー・ベイリー 1986年5月3日、テキサス州生まれの27歳。ラ・グランジ高校を卒業し、04年ドラフト1巡目(全体7番目)でレッズに入団。07年にメジャーデビュー。昨年は自己最多の13勝をマークした。通算成績は128試合で43勝39敗、防御率4.36。1メートル91、102キロ。右投げ右打ち。今季年俸は535万ドル(約5億3500万円)。

 ≪複数回達成者31人目≫ベイリーが昨年9月28日のパイレーツ戦に続き、自身2度目のノーヒットノーランを達成した。大リーグで2度以上達成したのは、ベイリーが31人目。レッズの投手としてはジョニー・バンダーミーア(38年に2度)、ジム・マロニー(65、69年)に続く3人目の快挙となった。また、ベイリーは通算防御率が4.36。データ専門会社エライアスによると、31人の中では野茂英雄(同4.24)を抜くワーストの防御率保持者となった。

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2013年7月4日のニュース