日本ハム 開幕以来の貯金1!中田がV打と強肩で鷹を“制圧”

[ 2013年7月4日 06:00 ]

<ソ・日>延長11回1死一、三塁、左前適時打を放つ中田

パ・リーグ 日本ハム6-3ソフトバンク

(7月3日 ヤフオクD)
 待望の貯金生活を呼んだのは、やはり4番のバットだった。3―3で突入した延長11回。1死一、三塁で日本ハム・中田が打席に入った。フォークを捉えると、打球は三遊間を抜ける。やっと手に入れた勝ち越し点で、5時間2分の激闘に終止符を打った。

 「打つならここしかない、そんな気持ちで打席に入った。素直にうれしかったです」

 それまでの5打席で安打はなかった。2四球を選んだが、得点にもつながらなかった。それでもここぞの場面で決めるのが今季の中田だ。栗山監督は「強振するのではなく確率のいい打ち方をする。きょうはダイ(陽岱鋼(ヨウ・ダイカン))と翔(中田)のゲーム。意味があった」と目を細めた。

 左ふくらはぎの張りから4戦ぶりに左翼守備にも就いた。実は練習前の段階では「4番・DH」での起用だった。しかし、中田自身が「いけます」と指揮官に直訴し、守備に就くことになった。サヨナラ負けのピンチだった延長10回2死二塁、山崎の左前打で二塁走者の江川は三塁ストップ。昨季球団タイ記録の19補殺で2年連続補殺王に輝いた中田の存在が、相手の足を止めた。「守備も大事だし、余計なところでチームに負担を掛けたくないので」。そんな主砲に対し、指揮官も「翔が左翼を守っていたことが大きい」と賛辞を惜しまなかった。

 6月を14勝6敗で突き進み、最大10あった借金を完済。そして、ついに開幕戦以来96日ぶりの貯金1を手にした。3位・ソフトバンクと0・5ゲーム差。それでも中田は「まだまだチーム本来の力を出していない。もっと勝っていきたい」と浮かれることはなく、さらなる高みを見据えた。

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