ブレーデン完全試合！昨年母の日は頭部打球直撃

レイズ戦で完全試合を達成、捕手パウエル（左）とともに喜ぶアスレチックスのブレーデン

　【アスレチックス４－０レイズ】アスレチックスのダラス・ブレーデン投手（２６）が９日（日本時間１０日）、本拠地でのレイズ戦で完全試合を達成した。

　近代野球とされる１９００年以降では、昨年７月のマーク・バーリー（ホワイトソックス）以来１７人目の快挙。１万２２２８人の観衆が見守る中で最後の打者を遊ゴロに仕留めると、左拳を突き上げて喜びを爆発させた。

　「記録は自分だけではなく、チームみんなのものだ。去年（母の日に登板し、打球が頭部を直撃）を考えれば信じられない。ユニホームを着られているだけで幸せ。最高だよ」
　唯一の安打性の当たりは初回。先頭打者バートレットの痛烈な当たりが三直となり、波に乗った。１４０キロ台前後の直球に、落差の大きいカーブ、チェンジアップと緩急をつけて１０９球で料理した。

　この日は「母の日」。高校３年時に皮膚がんで母を亡くし「それからはしばらく何も楽しくなかった」と話すブレーデンにとって、感激はひとしおだった。観戦に訪れていた育ての親である祖母をベンチ前に呼び寄せると、長い間抱き合い、涙を流す祖母にウイニングボールを贈った。

　４月２２日のヤンキース戦で、一塁走者だったロドリゲスが打者のファウル後にマウンド上を通って一塁へ戻ったことで、「マウンドを歩き回りたいならブルペンでやってろ」とやり合い、一躍時の人に。そして、今度は圧巻の投球でその名をとどろかせた。

　◆ダラス・リー・ブレーデン　１９８３年８月１３日、アリゾナ州フェニックス生まれの２６歳。０４年ドラフト２４巡目、全体７２７番目に指名されてア軍に入団。０７年にメジャーデビューし、３年目の昨季に先発ローテーションに定着。１メートル８５、８３キロ。左投げ左打ち。今季年俸は４２万ドル（約３９００万円）。

　▼エンゼルス・松井（４月１１日の対戦では２打数無安打に抑えられ）試合中にテレビモニターのニュースで知りました。ストレートにも力があり、カーブが結構切れる。スライダーもありましたね。
　▼ヤンキース・ロドリゲス（レッドソックス戦で大リーグ歴代７位の５８６号を放った後）いい出来事を覚えておいた方が良い。レイズ相手に完全試合を達成したのだから。
　▼レイズ・マドン監督（２年連続で完全試合を喫し）オレは縁起が悪い男だよ。また快挙達成を見たかったら、オレについて回るといいだろう。