ゴジラが走って連勝!松井秀 左ひざ不安なし

[ 2009年7月29日 06:00 ]

先制のホームを踏んだ松井秀喜

 【ヤンキース11―4レイズ】ヤンキースの松井秀喜外野手(35)が27日(日本時間28日)“劇走”でチームに連勝を呼び込んだ。レイズ戦の2回に右前打で出塁すると、続くポサダの右中間二塁打で一塁から歯を食いしばり一気に生還。手術した左ひざの状態の良さを示す好走塁となった。この回に3点を奪ったチームは15安打11得点で大勝。球宴後は10勝1敗と首位を快走している。

【ヤンキーススタジャン


 余力は残っていなかった。本塁にスライディングした松井は、仰向けのまま大きく息をついた。「現時点での精いっぱいで走った。アウトにならなくて良かった。みんなにばかにされたけど、(同僚の)ポサダよりは速いと言ってくれましたよ。疲れた」。ちゃめっ気たっぷりに振り返った。
 2回に先頭で打席に立つと、初球の甘く入った90マイル(約145キロ)の直球を右前へはじき返した。続くポサダの打球が深々と右中間を破るのを確認し、スピードを落とすことなく一気に本塁へ向かった。ベンチへ戻るとナインからは爆笑で迎えられ、ジラルディ監督も「見ていて楽しかったよ」とねぎらった。
 昨年9月に手術を受けた左ひざへの不安が軽減したからこその激走だった。今季はDHのみの出場だが、状態は確実に良くなっている。26日の本拠地でのナイター終了後、タンパへ移動するチャーター機は離陸直前の激しい雷雨により、2時間遅れの出発。飛行時間を合わせて計5時間、機内に缶詰めとなった。これまでは長時間の移動がひざに影響を与えることもあったが、試合前は腫れが見られず。関係者が「まったく腫れていない」と驚くほどだった。
 レ軍の本拠トロピカーナ・フィールドは数少ない人工芝ということもあり、試合後は普段よりも念入りなアイシング。それでも「息が切れてたって?走ってみれば分かるよ」と余裕たっぷり。ゴジラの足で勢いを増したチームが、9年ぶりの世界一まで突っ走る。

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2009年7月29日のニュース