内海が刺激に!東野 省エネ投球でプロ初完封

[ 2009年7月15日 06:00 ]

<ヤ・巨>プロ初完封で4勝目を挙げた東野は、報道陣にポーズを求められ照れ笑い

 【巨人4―0ヤクルト】東野のプロ初完封で、球宴前の首位ターンを決めた。巨人は14日、先発の東野峻投手(23)がヤクルト打線を4安打に抑え、4勝目をプロ初完封で飾った。12日の内海に続く快投で、巨人では4年ぶりの2試合連続完投となった。チームは5連勝で貯金も今季最多の23。2位以下に今季最大の7ゲーム差をつけた。

 大切だからこそ、ウイニングボールはすぐにバッグにしまった。11日に23歳になったばかりの東野がプロ初完封に満面の笑みを浮かべた。
 「完封は意識するなと言いますけど、自分は凄く意識した。7回くらいからできたらいいなと思っていました」
 抜群のテンポだった。初回は2安打も13球。2回は宮本に初球を右前打されたが、続く相川も初球で投ゴロ併殺に仕留めて6球。7回、唯一の四球を与え22球を要したが、113球で投げきった。1イニング当たり12・56球は、今季これまでの17・65を大幅に下回る省エネ投球。「たまたま早打ちに助けられたけど、四球を出さずストライク先行を意識したことが良かった。疲れ?ないです」と2時間33分の短時間ゲームを振り返った。
 93年の逆指名制導入後、巨人で完封を記録した投手はすべて逆指名選手や自由枠選手だった。それだけにドラフト7巡目で入団しての完封は“快挙”。05年のルーキー時代、フロントに「この子はやりますよ」と確約したのが小谷2軍投手コーチだった。「走る姿勢は投球に直結する」と持論を持つ同コーチの目に映ったのは、ひざをしっかり上げて走る東野の姿だった。この日も左ひざを高く上げるフォームから、打者を見下ろすように腕を振り続けた。
 尊敬する先輩にも続いた。12日の阪神戦(甲子園)、原監督が越智と山口をベンチ入りから外す中で内海が完投。登板過多の中継ぎ陣を休ませた左腕の姿に「内海さんの投球が刺激になった」。巨人では05年の上原―高橋尚以来、4年ぶりとなる2試合連続完投勝利。原監督も「先発投手に自覚?そうであるならとてもいいね。東野は非常に安定感があった」とニンマリだ。
 チームは今季5度目の5連勝で貯金は最多の23。2位ヤクルトとのゲーム差も最大の7に広げ、前半戦の首位ターンも決めた。昨季は借金0として翌日のシーズン初貯金をつくった福島の地で、今季はV3ロードがくっきりと見えてきた。

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2009年7月15日のニュース