スタンドに遺影…柳ケ浦は初戦コールド勝ち

[ 2009年7月15日 17:19 ]

バス横転事故で亡くなった吉川将聖君の遺影を持ち、スタンドで応援する柳ケ浦高の野球部員ら

柳ケ浦ナインのバス横転 球児1人死亡、45人負傷

柳ケ浦 吉川君を「甲子園に連れて行く」

柳ケ浦OB山口 亡き後輩にささぐオール直球勝負

「天国で見ててくれよ」―。バス横転事故で野球部員1人が死亡、42人が負傷した柳ケ浦高校(大分県宇佐市)のナインが15日、大分市の新大分球場で全国高校野球選手権大分大会の初戦に臨み1勝を挙げた。
 一塁側スタンドでは、事故で亡くなった吉川将聖君(16)の遺影を抱いた部員や保護者ら約120人が応援。午後4時半の試合開始に先立ち、半旗が掲げられた球場で全員が黙とうをささげた。
 この日の対戦相手は中津北高。柳ケ浦高は初回から順調に得点を重ね、11対0で5回コールド勝ちした。試合後、藤久保茂己監督は「非常に苦しい状態で臨んだので不安もあったが、皆が一丸となって頑張ってくれた」と目を潤ませた。
 ホームランを放ち勝利に貢献した4番の銅城裕大君は「吉川のためにもみんなで甲子園に行こうと盛り上げた。とにかく勝ったぞと伝えてあげたい」と力強く話した。
 当初の試合予定は13日だったが、事故を受けて県高校野球連盟は選手の精神面に配慮し、急きょ日程を延期した。

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2009年7月15日のニュース