イチロー「特別なオールスター」で口火の一打

[ 2009年7月15日 10:47 ]

オールスター戦前のパレードで、ファンに手を振るマリナーズのイチロー。右は弓子夫人

 イチローが「今回は特別なオールスター」のせりふを繰り返している。「今年はスタートがスタートだった。一番遠いところにいたのでなかなか目標が立てづらかったですから」。もともと出場を期待していなかったという意味では2001年、つまりメジャー1年目の球宴と同じ。02年から昨年までの7度とは「まったく違うオールスターになっている」とも言い切る。

 晴れ舞台に立つ喜びをあらためて覚える。開幕直前、胃潰瘍で故障者リスト入り。8試合も“遅れて”シーズンが始まったハンディの分だけ、球宴でのいろいろな出来事をより新鮮に感じられる。「そのときになれば自然に沸き上がる感情が必ずある。それが大切なんだと思います」
 セントルイスでは自分が安打記録を破ったジョージ・シスラーの墓前を訪れた。オバマ大統領の始球式も目にし「やっぱり大統領と、シスラーさんですね。この二つは生涯残る」。昨年までマリナーズで苦楽をともにしたイバネス(フィリーズ)との再会も果たし、試合前から「もうこれで帰ってもいいくらい」と口にした。収穫の多い9度目の球宴だ。
 1回、リンスカムの5球目、外角へのチェンジアップを完ぺきにとらえた。鋭い打球が右前へ飛び、ことしのオールスター戦最初のヒットとなった。(共同)

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2009年7月15日のニュース