陳建一さん 他の鉄人も悲しみ 道場六三郎氏「僕より25歳も下で…」坂井宏行氏「本当の兄弟のように」

[ 2023年3月15日 04:50 ]

フジテレビ「鉄人シェフ同窓会 絆の鉄人」に出席し、当時の衣装に身を包み笑顔を見せる(左から)フレンチの坂井宏行、和の道場六三郎、中華の陳建一、和の中村孝明、イタリアンの神戸勝彦の各氏(18年2月撮影)
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 フジテレビの番組「料理の鉄人」で「中華の鉄人」として活躍し、日本の中華料理界をリードした料理人で四川飯店グループ会長の陳建一(ちん・けんいち、本名東建一=あずま・けんいち)さんが11日午後0時7分、間質性肺炎のため東京都の病院で死去した。67歳だった。

 共に番組を盛り上げた「鉄人」たちからも早すぎる別れを悼む声が上がった。「和の鉄人」道場六三郎氏は「おととい(12日)電話で(訃報を)聞いて驚いた。僕より25歳も下で、分からないよねえ」と悲しみに暮れた。「人が良くて、声も大きくて、みんなに好かれてね」と可愛い弟のような存在だったという。「中国独特のさんしょうなんかを広めたのが陳さんだった。豆板醤(トウバンジャン)は誰もが好きな味。僕はよく“陳さんは豆板醤があっていいよねえ”なんて言っていました」と料理人同士の会話を明かし「陳さんは1年間で250日ゴルフに行くゴルフ好き。早いけれど好きなことを楽しんで、思い残すことはない立派な人生だった」と語った。

 「フレンチの鉄人」坂井宏行氏は書面でコメントを発表。「まるで本当の兄弟のように支え合ってかけがえのない素敵な時間を過ごしてきました」と振り返り「陽気な笑顔に隠れてる本当の強さ、常に周りの人たちに心を配る優しさ、あなた以上の存在に今後私は出会えないと思います。大好きでした」との言葉を贈った。

 ▼鹿賀丈史(俳優、「料理の鉄人」主宰役)いつも笑顔を絶やさないお人柄でした。番組では緊張されることも多かったと思いますが、率直な表情はお作りになる四川料理のように、時にはピリッと辛く、時にはその裏をかくような穏やかさで魅了なさっていました。心得た方だと感じ入ったものです。

 ▼福井謙二(元フジテレビアナウンサー、「料理の鉄人」実況担当)番組は緊張感が我々にも伝わるほどで、一戦一戦真剣勝負。プレッシャーは物凄かったと思います。そんな中で1人で「中華の鉄人」を背負い、戦い抜いた真の鉄人でした。

 ▼服部幸應氏(料理評論家、「料理の鉄人」で解説)本当にいいやつで、弟みたいだった。陳さんの功績は、「料理の鉄人」に出たことで、四川料理を家庭料理まで広めたこと。ピリ辛味はご飯に合うし、一つのスタイルとして日本に定着した。まだまだ早すぎる。「何やってんだ」と言いたいね。残念です。

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2023年3月15日のニュース