NHK稲葉延雄新会長 就任1カ月経過で見解「職員1人1人が能力を最大限発揮することが目標」

[ 2023年3月15日 15:10 ]

NHKの稲葉延雄会長
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 NHKの稲葉延雄会長(72)が15日、東京・渋谷の同局で定例会見を行った。

 稲葉会長は今年1月に就任しており、定例会見の出席は今回が初めてとなる。

 会長就任から1カ月が経過し、「1カ月間、様々な形で業務の説明を受けたり、拝見したり、NHKでは働く皆さんは高いプライド持っている優れた専門家集団。こうした皆さんと働くのは楽しく充実した毎日」とコメント。「改革の検証で発展が使命。これまでの取り組みのレクを受ける中、深掘りして考えること。考えてこなかったことがまだ残っているのではないかと思った。就任直後、“綻びがあったかもしれない”と言っていたが、特に人事制度改革については職員1人1人が能力を最大限発揮することが目標。本当にその目的を発揮するものになっているか考えると、必要なピースがなかったりということがあるのではと思った」と話した。

 さらに「私自身、人事制度は多様なキャリアパスを示して、若い人もシニアも安心して励める人事制度にならないとと思っている。そういう面から見て、これまでの取り組みを検証する必要がある」と見解。「経営改革については積み残しがあると感じている。NHKでは質と量ともにコンテンツの充実をはかる。これからの改革は充実したコンテンツを作れるようにしていく。専門家集団をどう適正に評価するか。クリエーターの勤務実態をどうするかなどなど。放送局であるNHKは多様で質の高いコンテンツを作るための制度・環境を整えていく」と意気込んだ。

 稲葉会長は1974年に東京大学経済学部を卒業し、日本銀行に入行。04年に日銀理事に就任し、05年に大阪支店長を務めた。08年に退任し、リコーの特別顧問就任した。

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