岡田阪神ワースト発進…シーズン序盤15試合以内で初の借金3 大竹“魔の6回”また変調「申し訳ない」

[ 2024年4月14日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-5中日 ( 2024年4月13日    バンテリンD )

<中・神>6回、ピンチを招いて降板する大竹(右)(撮影・大森 寛明)
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 阪神は中日戦(バンテリンドーム)で痛恨の逆転負けを喫した。先発・大竹耕太郎投手(28)が、2点優勢の6回に突如崩れて5回0/3を7安打4失点で降板。救援陣も流れを止められなかった。打線も2回以降はゼロ行進と投打に精彩を欠き、チームは引き分けを挟み3連敗。前政権時も含めて岡田彰布監督(66)がシーズン序盤15試合以内で借金3を背負うのは初となった。思わぬ“岡田阪神ワースト発進”となったが、ここから巻き返すだけだ。

 5回まで中日打線を沈黙させていた先発・大竹の快投劇が6回、突如として暗転した。

 「そこ(先頭の四球)だけじゃないですけど。普通に打たれました。昨日の試合で(救援陣が)みんな投げていたので、長いイニングを投げたかったのですが…申し訳ない」

 ほころびが生じる要因となったのは、先頭・田中に与えたこの日初の四球だった。続く高橋周の右前打で一、三塁とされると、中田の中前適時打で1点差。細川にも左前に運ばれ3連打で満塁となったところで2番手・岡留にマウンドを譲った。

 だが、経験の浅い3年目リリーバーも流れを止められない。この回一挙4失点。8回には4番手の漆原も昨年まで阪神に在籍した山本に右前適時打を浴びてダメを押された。

 試合後、平田ヘッドコーチは流れの変わった6回について「(相手打線の)3周り目だよね。先頭の四球とかね」と渋い表情。昨年、個人イニング別で最も失点の多かった“魔の6回”にまたしてもつかまった大竹の変調を嘆いた。

 前夜は2点劣勢の8回に代打・糸原の四球を起点に近本の同点2点打が生まれた。救援陣も無失点リレーで延長12回ドローに持ち込んだ。その一夜明けの一戦。開幕から波に乗れないチームの浮上のきっかけとなる試合にしたかったが、この日も得点は初回の佐藤輝の2点適時二塁打のみと尻すぼみ。投打の歯車がかみ合わないまま、6連勝で首位を快走する中日の勢いに、のみこまれた形だ。

 チームは今季最長の3連敗。開幕15試合以内では岡田阪神7シーズン目でワーストとなる借金3を抱えた。連覇を目指す24年はまさかの“ワースト発進”となった。とはいえ、まだ129試合も残っている。1週間後も甲子園で中日戦を予定。今季2敗目を喫した大竹は「相手また一緒なんで、やり返します」と力強くリベンジを宣言した。“虎の目覚め”は必ずやってくる。(遠藤 礼)

 《岡留も流れ止められず》岡留は6回、1点を返され、なおも無死満塁のピンチで登板したが、相手打線の勢いを止めることはできなかった。先頭の代打・中島にいきなり押し出し死球を与えると、続く宇佐見に左前適時打を浴びた。さらに1死後、代打・村松にも押し出し四球で計3点を失った(岡留は失点、自責ともに0)。ベンチの期待に応えられず、「一人一人抑えようと思って…結果当ててしまった」と悔やんだ。

 《3連敗で今季最多借金》3連敗の阪神は今季最多の借金3。チームでは22年終了時点の借金3以来。岡田阪神では07年7月23日の借金3以来で、開幕から3連戦5カード分の15試合以内に限れば、04年12試合目と06年2試合目の借金2を更新する最多となった。

 《バンテリンドーム通算200敗目》阪神はこの日の敗戦でバンテリンドーム通算200敗目(117勝9分け)。97年の開場以来326試合目で、現行のセ本拠地6球場では5番目の到達。未到達は広島のマツダ(09年開場)で91敗。勝率.369は6球場で最も低い。

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