赤星憲広氏 阪神は本来の“四球を取る”野球を…岡田監督の想定通りのオーダーに固まってきたのは好材料

[ 2024年4月14日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-5中日 ( 2024年4月13日    バンテリンD )

<中・神>初回、大山は四球を選ぶ(投手・メヒア)(撮影・須田 麻祐子)
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 【赤星憲広 視点】阪神は初回に佐藤輝の適時打で幸先よく2点を先制したが、2回以降は沈黙。両チーム、絶対的な守護神がいるので、阪神は次の1点を取れれば楽な展開に持ち込めたはずだが、奪えなかったのが敗因となった。

 4回は1死から佐藤輝が二盗に失敗。次打者ノイジーの打席のカウント2―1から、いいスタートを切った。おそらく変化球読みだったのだろうが、結果は真っすぐだったのが痛かった。5回も先頭で出塁した木浪を大竹が送れず、1死一塁から最も頼りになる近本が一ゴロ併殺で機を逸した。少ない好機を何とかものにしようと動いたのだが、実らず流れを失ってしまった。

 昨年は安打が出なくても四球を奪ったり、後ろにつなぐ意識で接戦を取ってきた。本塁打はここまでリーグ最多の10本と喜ばしいことだが、本来の自分たちの野球ができていないのが少し気になる。いや、中日バッテリーにさせてもらえていない。追い込むまでは捕手があまりコースぎりぎりのところに構えず、ストライクゾーンで勝負してくる。だから前日の柳もそうだったが、阪神の各打者が四球を取れていない。

 14日で他5球団との対戦が一回りする。借金3はまだまだ慌てる必要はない。左翼のポジションはノイジーと前川の併用が続いているものの、この2試合を見た限り、開幕前の岡田監督の想定通りのオーダーに固まってきたように思う。あとは選手個々が状態を上げていくしかない。(スポニチ本紙評論家)

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