広島・新井監督 開幕ローテ残り1枠争いで、うれしい悲鳴 アドゥワ5回1失点 2軍戦では黒原も好投

[ 2024年3月18日 05:45 ]

オープン戦   広島2-2DeNA(6回裏終了で降雨コールド) ( 2024年3月17日    マツダ )

<広・D>降雨で中断中にグラウンドを見つめる新井監督(撮影・奥 調)
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 広島・新井貴浩監督(47)が開幕ローテーションの残り1枠を巡る争いに、うれしい悲鳴を上げた。3人の候補のうち、アドゥワが17日のDeNA戦(マツダ)で5回1失点の好投。黒原も同日のウエスタン・リーグ阪神戦(鳴尾浜)で5回無失点と結果を出した。残る候補・玉村は19日の西武戦(ベルーナドーム)で先発の予定。当日の投球内容を踏まえて6人目を絞り込む意向だ。

 大詰めを迎えた開幕の先発ローテーション争い。プレッシャーがかかったであろうマウンドで、アドゥワは結果を出した。DeNA戦に先発し、降雨の悪コンディションにも動じず5回を5安打1失点。降板後は一定の達成感をにじませた。

 「内容は良いと言えないけど、先発として最低限の結果は残せたかな…と。粘り強くは投げられたと思う」

 修正力を発揮した。「(コースを)狙い過ぎて」制球が乱れ、いきなり1死満塁を招いた初回。新人の石上(東洋大)を空振り三振、蝦名を三飛に仕留めてピンチを切り抜けると、2回以降は投球を低めに集めて打たせて取る、本来の姿を取り戻した。

 開幕先発枠は九里、森下、床田、大瀬良、ハッチ(パイレーツ)が確定。だが、アドゥワ、黒原、玉村で争う残り1枠が決まらない。黒原はこの日のウエスタン・リーグ阪神戦で5回を2安打零封。4回途中7失点と乱れた10日の春季教育リーグ・ソフトバンク戦の汚名返上に成功した。

 「調子があまり良くない中で、アドゥワが修正しながら試合をつくってくれたのは凄く良かったと思う」

 新井監督は右腕を称える。残り1枠を巡る争いを問われて黒原、玉村にも言及し、後者が先発する19日の西武戦の内容を踏まえて絞り込む意向を示した。

 「黒原が良い投球をしたという報告は受けている。映像を見ていないからもう少し考えたい。玉村は(西武戦の)一発目。なるべく早く決めてあげたいので、そのあたりかな」

 候補たちが安定して結果を残し、熾烈(しれつ)な争いを演じる中で下すラスト1枠の選択。新井監督にしてみれば、うれしい悲鳴と言っていい。それは、長いシーズンを戦い抜く上で光にもなり得る。

 「開幕1軍を目指して争ってくれているけど、開幕で(競争が)終わりじゃない。長いシーズン、選手層が厚くなったらチームとして助かるし、そこからがスタート。そこからが長い。選手にはそう思ってもらいたい」

 残り1枠を射止めるのはアドゥワか、それとも左腕2人のどちらかだろうか。注目だ。 (江尾 卓也)

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