ソフトバンク育成トリオ 緒方、川村、仲田に事実上の“合格通知” 本番モードの19日阪神戦以降も同行

[ 2024年3月18日 06:00 ]

オープン戦   ソフトバンク9-3西武 ( 2024年3月17日    ペイペイD )

<ソ・西>5回、安打を放つ緒方(撮影・岡田 丈靖)
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 事実上の“合格通知”だ。ソフトバンクの小久保裕紀監督(52)は17日、育成選手の川村友斗外野手(24)、仲田慶介内野手(24)、緒方理貢外野手(25)が本番モードに移行する19日の阪神戦にも同行すると明言した。春季キャンプ、オープン戦での取り組みや働きを称賛。戦力として高く評価しており、3選手に支配下昇格の吉報が届く日も近そうだ。

 試合後、小久保監督が穏やかな笑みを浮かべた。オープン戦最終週となる19日の阪神戦からは本番モード。この日までがテスト期間で、育成トリオは最終日にも存在感を発揮した。「彼らは阪神戦もいます。支配下に劣らず、後から行く選手としては戦力と評価してます」。支配下昇格を目指してきた3選手にとって事実上の“合格通知”となった。

 「2番・中堅」で先発出場した緒方が躍動した。初回無死一塁で西武・松本の初球、高めの直球を積極的に打っていき、右翼線への二塁打を放った。5回の第3打席でも左前打で出塁。1死一、三塁の場面でスタートを切り、代走で出ていた三塁走者の川村と重盗を決めた。守備でも6回に本塁への好返球で得点を阻止した。

 2年前、ウエスタン・リーグで盗塁王に輝いた自慢の足だけではない。オープン戦で打率・545(11打数6安打)と大暴れ。「結果的にもいい数字が残っている。自分の持っている力は出せているのかなと思います」と話した。

 守備での貢献度が高い仲田も打撃で結果を出した。前日まで7打数無安打だったが、6回に代打で起用されて佐藤隼から右翼線へ二塁打。8回の打席では四球を選んだ。1番での起用もあった川村は9日のロッテ戦で一発を放つなど、打率・267、1本塁打、4打点、3盗塁。三者三様のアピールを続けてきた。

 小久保監督は「いいものを出してますね。みんな」と頬を緩めた。一つ一つのプレーに懸命な姿勢も輝いていた。「彼らがキャンプから取り組んできたことが、チームにいい影響を与えてくれたのは事実です。やっぱり心打つものがありましたしね。いい姿で野球をしていますね。ずっと支配下だったら忘れている部分というか。彼らはそうプレーしてくれたと思います」と高く評価した。

 現時点の支配下選手は62人。打線は豪華メンバーがそろうとはいえ、途中出場の選手の働きも長いシーズンを戦う上で不可欠だ。3選手とも十分に戦力になることを示し、吉報が届く日も近そうだ。 (木下 大一)

 ◇緒方 理貢(おがた・りく)1998年(平10)9月22日生まれ、宮崎県出身の25歳。京都外大西では甲子園出場なし。駒大では1年秋から外野のレギュラーを獲得。同秋の東都2部リーグ戦で活躍し、1部昇格に貢献。20年育成ドラフト5位でソフトバンクに入団。1メートル74、72キロ。右投げ左打ち。

 ◇川村 友斗(かわむら・ゆうと)1999年(平11)8月13日生まれ、北海道出身の24歳。北海では2年夏の甲子園に出場し、3回戦と準々決勝で本塁打を放つなど準優勝に貢献。3年夏も出場した。仙台大を経て21年育成ドラフト2位でソフトバンクに入団。1メートル81、88キロ。右投げ左打ち。

 ◇仲田 慶介(なかた・けいすけ)1999年(平11)7月25日生まれ、福岡県出身の24歳。福岡大大濠では3年春に選抜に出場し、ベスト8入り。DeNAの三浦、西武の古賀と同級生。21年の育成ドラフト14位(全体最終128番目)でソフトバンクに入団。1メートル74、77キロ。右投げ両打ち。

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