阪神 CS進出へ大ピンチ コイと同率3位…じゃダメなんです 直接対決負け越しで“優先権”なし

[ 2022年9月19日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0―1ヤクルト ( 2022年9月18日    甲子園 )

<神・ヤ>9回2死二、三塁、佐藤輝は三振に倒れる(撮影・平嶋 理子)
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 阪神は18日のヤクルト戦で球団ワーストを更新する26度目の零敗を喫した。今季、幾度となく繰り返した拙守、拙攻で競り負ける見せ場のない黒星で、中日戦が中止となった広島と同率3位に後退。広島には直接対決で負け越しているため現状の優先権は向こうにあり、クライマックスシリーズ(CS)進出へいよいよ苦境に立たされた。

 最後の抵抗も、むなしかった。0―1の9回、先頭の糸原の振り逃げから2死二、三塁とし打席に佐藤輝。一打逆転サヨナラまでこぎ着けたものの、空振り三振で終了。球団ワーストを更新する26度目の零敗が決まった。

 「粘ったと言ってもねえ…。立ち上がりも小川は良くなかった。立ち上がりでまず点を取りたかったけど、そのままズルズルいっちゃった。何とかしないとね…」

 シーズン最終盤とは思えぬ試合内容に、矢野監督も言葉がなかなか見つからなかった。まずは初回。制球が不安定だった小川から中野、糸原の連打で無死一、二塁の絶好の先制機をつくった。しかし近本が平凡な左飛で走者を進められず、4番の大山は3ボールから打ちにいって最悪の三ゴロ併殺打。中軸が、あっさりとチャンスをつぶしてしまった。

 チーム積年の課題である守備面も解消されない。6回には先頭の塩見の遊ゴロを、中野がこの試合2つ目の一塁悪送球。二塁まで進まれると、続く山崎の投前犠打を藤浪が間に合わない三塁を見てから慌てて一塁に悪送球(記録は安打と失策)し、もったいなさ過ぎる形で、両軍で唯一の得点を献上した。

 「まずは(中野)拓夢がしっかり。捕れないというのは仕方がないけど、スローイングミスというのは減らしていかないと。あまりにも、もったいない」

 甲子園では今季最多の1試合3失策で、7年連続のシーズン80失策に到達。昨季まで4年連続リーグ最多失策で、今季も82失策はリーグワーストを走る。

 中日戦が中止となった広島とは試合数も並び、同率3位。ただ広島戦は今季カード負け越しが決定しており、このまま同率で終了した場合は、広島がCSに進出する。3試合多く残す5位・巨人ともわずか0・5差。優勝がなくなった中、残された目標に向けての正念場に立たされた。(山添 晴治)

 ▽セ・リーグ順位決定方法
 <1>勝率<2>勝利数<3>当該球団間の対戦勝率<4>リーグ内対戦成績の勝率<5>前年順位、の順で比較して順位を決める。広島と阪神は18日時点で137試合65勝69敗3分け、勝率・485の同率3位。<1><2>で優劣はなく、<3>8勝13敗2分けで既にカード負け越しが決まっている阪神は不利な立場にいる。

 また、0・5ゲーム差の5位・巨人も同じ引き分け3のため最終勝率および勝利数が同じになる可能性がある。3チームが並んだ場合は、前記<3>を当該球団間の対戦成績の合算と規定。18日時点で合算では広島(勝率・543=25勝21敗2分け)、阪神(勝率・489=22勝23敗3分け)、巨人(勝率・469=23勝26敗1分け)の順になる。

 ○…阪神は26度目の零敗で球団ワーストを更新。中日と並ぶ今季最多で、2リーグ制以降シーズン26度以上は、56年大洋と東映の31度を筆頭に延べ10球団目。8度目の0―1敗戦は13年の8度以来9年ぶり。10度目の甲子園零敗は12年の10度以来10年ぶり。2リーグ制以降のチーム最多は、0―1敗戦が56年の11度、甲子園零敗は64年の11度。

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2022年9月19日のニュース