ヤクルト・ライアンで優勝マジック7!3種類の落ち球光った虎0封

[ 2022年9月19日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト1―0阪神 ( 2022年9月18日    甲子園 )

<神・ヤ>初回のピンチをしのぎ雄たけびをあげる小川(撮影・大森 寛明)
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 「最低限」の仕事を果たし、充実した表情を浮かべた。少しだけ秋めいた甲子園の夜風が心地いい。ヤクルト・小川はヒーローインタビューで少しだけ胸を張った。

 「接戦を取れたのは凄く、自分にもチームにとっても大きいことだと思います。勝ち切れて良かったです」

 7回1/3を5安打無失点で8勝目。3種類の落ち球を駆使した。「去年まではフォークとチェンジアップが同じスピード。差別化した」と120キロ台のチェンジアップに、球速を落とした110キロ台を今季習得。130キロ前後のフォークと使い分け、阪神打線のタイミングをずらした。8回1死一、二塁で救援を仰いだが、しっかり試合を支配し続けた。

 投球回は144回1/3となり、開幕前にノルマに掲げていた規定投球回(143)に3年ぶりに到達した。「ローテーションを任されているので、そこは最低限クリアしたいと思った。ケガなく長い回投げるのが自分の役目」と先発の柱の自覚を口にした。開幕投手に指名した高津監督は「来年以降にもいい影響、いい自信にしてくれたら」と称えつつ、「彼にとって最低のライン。それぐらい投げないと駄目」と求めるものはもっと高い。

 打線は相手の失策に乗じて1点を奪い、「打点0」での勝利。新選手会長は2戦連続で無失点投球での1―0勝利に導き、チームの連敗を3で止めた。連覇への優勝マジックを1つ減らして7とし、最短Vは22日。「一歩一歩近づいていると思うので、油断せずに、また次の試合に切り替えて頑張りたい」。シーズン最終盤に向けて、頼もしさが増してきた。(青森 正宣)

 ≪63年ぶり「打点なし1―0勝利」≫ヤクルトが相手の失策による1点を守り切り1―0で勝利。ヤクルトの「打点0」での白星は、11年4月20日の中日戦(1―0)以来11年ぶり。阪神戦では08年7月17日(3―0)以来、4度目だ。同戦の1―0勝利に限ると、国鉄時代の59年6月13日以来63年ぶりの珍白星となった。今季他球団ではオリックスが5月14日のロッテ戦(1―0)で打点0で勝利している。

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2022年9月19日のニュース