昨秋わずか2イニング…熱投・菅谷力尽きた226球

[ 2009年3月23日 20:20 ]

<福知山成美・国士舘>15回表のピンチにマウンドに集まる国士舘の菅谷投手(左から2人目)ら

 【国士舘2-5福知山成美】226球の熱投の果てに背番号「10」は力尽きた。延長15回途中で降板する国士舘の菅谷を、観客は温かい拍手で迎えた。粘り強い投球で大接戦を生み出した左腕は「うれしいけれど、やっぱり悔しい。再試合になったら、また投げたいと思っていたが」と少しだけはにかんだ。

 エースの荷川取が本調子ではないために託された先発マウンド。昨秋の公式戦はわずか2イニングしか投げていない。練習試合でも長いイニングを投げたことがないという。「自分は考えすぎると駄目になってしまう」。無心の投球だった。2回までに2点を失ったが、3回以降は伸びのある直球で抑え込んだ。原島捕手は「普段ならボールになる球も、あいつの気迫でストライクになっていた」と驚きを隠せない。
 だが、延長に入ると球威が衰えていく。15回2死二、三塁。この打者を抑えれば負けはなくなるという場面で、外角低めの真っすぐを左中間に運ばれた。「13回ごろから疲れはあった。厳しいコースだったので、納得はしている。でも、あそこで踏ん張れるようになりたい」。春の甲子園でつかんだ確かな自信。夏に成長するための課題を持ち帰った。

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2009年3月23日のニュース