原監督 迷いのない打撃に「チームが進化した」

[ 2009年3月23日 13:40 ]

 【日本9-4米国】最後の打者を三振に打ち取り、ダルビッシュがマウンドでほえた。原監督が、満面に笑みを浮かべて選手を出迎えた。日本が鮮やかな逆転劇で、5度目の韓国戦となる決勝に駒を進めた。

 5日の中国との開幕戦から8試合目。韓国との4度の熱戦をくぐり抜けた。キューバを2度破った。「とにかくロサンゼルスに行くということが、目標としてあった」と原監督が言う大一番で、9点を奪って力の差を見せつけた。
 準決勝に進んでの米国戦。失うものはない。「われわれの目指すところはアメリカ野球。そのチームと戦えることに、興奮している」。指揮官の言葉通り、日本は生き生きと戦った。
 1点を追う4回だった。稲葉、小笠原の連打で一、二塁とし、続く福留の二ゴロ失策で同点とした。連打はいずれもオズワルトの低めの速球に負けずに、打ち返したもの。福留の打球も151キロを目いっぱいたたいた強い当たりだった。
 迷いのない強振が後につながる。城島の右犠飛、岩村の右翼線三塁打、川崎の右前打、そして中島の中堅右への二塁打。小技が持ち味と言われた日本の打者が、腹を決めてバットを振り切った。2点差に迫られた直後の8回には3点。松坂が「先発がフラフラして危ないと思って、点を取ってくれたのでは」と感謝する、猛攻だった。
 原監督は「チームが進化した。戦術のバリエーションが増えた。それがビッグイニングをつくった原因」と言う。あと一歩。連覇は見えてきた。

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2009年3月23日のニュース