世界女王の坂本花織「これが現状」笑顔なきSP2位発進 住吉りをん自己ベスト68・01点3位、渡辺9位

[ 2022年11月18日 15:47 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯女子SP ( 2022年11月18日    真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )

<NHK杯 女子SP>演技する坂本花織(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯女子ショートプログラム(SP)が18日、札幌市内の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われた。昨季の世界選手権女王の坂本花織(シスメックス)は最終12番滑走で登場し、68・07点で2位発進。第3戦フランス大会で3位に入った住吉りをん(オリエンタルバイオ・明大)は圧巻の演技を見せ自己ベストとなる68・01点で坂本と0・06差の3位。第2戦スケートカナダを制した渡辺倫果(法大)は58・36点をマークし9位。韓国のキム・イェリムが72・22点で首位に立った。女子フリーは19日に行われる。

 冒頭のダブルアクセルを決め表現力豊かに演技を進める中、バランスを崩す場面もあった坂本。演技後「ファイナルがこういう出来だったのはふがいないというのが一番にあって…、とにかく、これが現状かなと思うので…。大崩れしなくて、何とか全部、耐えたんですけど、とにかく次につながるギリギリのラインで耐えたのは良かったと思います」と笑顔なく振り返った。そして「今シーズン、練習というよりは、去年までの自分のおかげでここまで来れているので、去年の自分に感謝したいです。去年まではすごく自信がある中での試合だったけど、今年はそういうのが…もうちょっとな、という感じです。今日できなかったことを、しっかり明日できるようにして、挽回できるようにしたいと思います。凄い温かい拍手の中で楽しくできました。NHKならではの空気感、凄い好きだなと思いました」と最後は会場の拍手に笑顔で応えていた。

 住吉は冒頭のダブルアクセル(2回転半)を成功。続くフリップ―トーループの連続3回転ではトーループで回転不足を取られたが、後半の3回転ルッツは決め、演技後は右手でガッツポーズ。「内容として満足のいくものができた。今シーズン、悩んできたSPで“やっとできたか”という思い。全体的に丁寧なものができた」と笑顔を見せた。大舞台で自己ベストを叩き出し、2位の坂本に0.06点差の3位でフリーを迎える。

 渡辺は冒頭のトリプルアクセル(3回転半)で転倒。続くルッツ―トーループの連続3回転は着氷したが、後半のループは回転が抜けて1回転となり、演技後は厳しい表情を浮かべ「(普段と)違うプレッシャーの中でやるしんどさを今日は痛感したので。日本を背負うことだったり、ファイナルが懸かっている第2戦目は、気持ち的にはしんどい。今日は落ちるところまで落ちたので、あとは死ぬ気ではい上がるだけです」と語った。

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