時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ‼⑥ 爪先下がりはクラブを長めに、体重は爪先寄り

[ 2022年11月18日 12:00 ]

時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ‼⑥ 爪先下がりはクラブを長めに、体重は爪先寄り
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 今回も傾斜地からの打ち方を紹介します。テーマは爪先上がりと爪先下がりです。時松隆光プロによれば、ポイントはクラブを持つ長さにあるとのこと。臨機応変に長く持ったり、短く持つことが、ミート率アップにつながります。丘陵コースで左右に曲げると、爪先上り、爪先下がりから打つ確率が高いだけにマスターしておきましょう。進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。 動画で見る・時松隆光のボギーを打たないゴルフ⑥

 常住 アベレージゴルファーでもわりとミート率が高い爪先上がりですが、注意点はありますか。
 
 時松 クラブを持つ長さですね。平地と比べて地面が体に近い分、通常の長さで握ったままだと、ボールの手前をダフります。傾斜の度合いに合わせて短く握りましょう。また、アドレスでは体重を足裏の真ん中から踵寄りに乗せておきます。
 
 常住 なるほど、傾斜なりに構えるわけですね。クラブ選択はどうですか。
 
 時松 距離に応じたクラブよりも1番手上げて7割のスイングで打つことをお勧めします。足場が不安定なのでフルスイングは避けましょう。
 
 常住 となると、体重移動もできるだけ抑えた方が良さそうですね。目標に対する狙い方を教えて下さい。
 
 時松 爪先上がりから打つ場合、スイングが横振りになり、フェースを開いて閉じる動きが出てきます。従って、自動的に左回転のスピンがボールにかかるため、左に曲がります。あらかじめ、目標の右に対してスクエアに構え、曲がりに備えましょう。
 
 常住 クラブの番手によって曲がる度合いは変わりますか?
 
 時松 変わります。基本的にロフトの大きなクラブほど左に曲がる度合いが大きくなると考えましょう。その分目標の右を向く度合いも大きくなります。
 
 常住 カット軌道で打ち、あえて真っすぐ飛ばすよりも、左に曲げた方がいいんですか?
 
 時松 そう思います。そういう難しい打ち方をするよりも、素直に左に曲げた方がミスは少ないでしょう。
 
 常住 次に、爪先下がりからの打ち方を教えて下さい。
 
 時松 爪先上がりは地面が近くなりましたが、爪先下がりは地面が遠くなります。ボールと体の距離が離れるため、通常の握り方ではクラブヘッドがボールまで届きません。グリップエンドギリギリを持ち、めいっぱいの長さで握りましょう。また、踵寄りに体重を乗せると、ヘッドがボールに届きません。爪先寄りに体重を乗せておきます。あとはスタンス幅を広げて構えましょう。力士が四股を踏むときのイメージを持ち、土台となる下半身をどっしりと安定させることが大切です。
 
 常住 ある意味、爪先下がりは傾斜の中では最も不安定なライですからね。クラブ選択はどうしますか?
 
 時松 爪先上がりと同じです。バランスを崩しやすいフルスイングを避けたいので、番手を一つ上げて7割の大きさでスイングします。
 
 常住 爪先下がりではボールが右に曲がりやすいので、目標の左を向いた方がいいですか?
 
 時松 そうですね。無理に真っすぐ飛ばそうとするよりも、最初から右に曲がることを計算したほうがいいでしょう。また、弾道は低くなりますが、無理に上げようとしないこと。ボールの手前をダフってしまいます。アウトサイドインの軌道になってもいいので、ボールの上からクラブを下ろしましょう。

 (取材協力=千葉・アクアラインゴルフクラブ)

 ◆時松 隆光(ときまつ・りゅうこう)1993年(平5)9月7日生まれ、福岡県出身の29歳。5歳でゴルフを始める。沖学園高3年の時に九州アマ優勝。12年プロ転向。本名は源蔵だが、地元の寺から授かった隆光を登録名に。16年以来6年連続で賞金シードを獲得。ツアー通算3勝。20、21年選手会長を務める。ツアープロでは珍しいベースボールグリップ。
 
 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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