長身ロックのディアンズ　値千金のチャージ＆トライも「取って走っただけ」ラグビー日本―NZ戦

ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2022   日本31―38ニュージーランド （ 2022年10月29日    東京・国立競技場 ）

＜日本・NZ＞後半、キックをはたき落としてボールを奪いトライするディアンズ（撮影・白鳥　佳樹）
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　世界ランキング10位の日本代表は、同4位のニュージーランド代表に31―38で敗れた。通算の対戦成績は日本の7戦全敗。惜しくも大金星を逃したが、過去最少の7点差負けで成長の跡を示した。

　敗戦チームながら、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ並みの活躍を見せたのがニュージーランド出身でロックのワーナー・ディアンズ（BL東京）だ。白眉は後半16分のトライシーン。敵陣10メートル付近でハイパントを上げようとした相手SHクリスティーへチャージで襲いかかると、首尾よく手にかかったボールが懐に落ち、そのまま40メートルを走りきって起死回生のトライ。オールブラックスに傾きかけた試合の流れを、もう一度引き寄せた。

　ディアンズはトライシーンについて「覚えてない（笑い）。取って走っただけ」と振り返った。ただ前半にもチャージに成功するなど、2メートル1の長身をフルに生かし、母国であるニュージーランドを何度も脅かした。「チャージは普段から狙っていた」とし、小さい頃から憧れだったレタリックとマッチアップした一戦に「楽しい試合だった」と話した。

　高校卒業後、大学を経ずにBL東京入り。リーグワンデビュー前だった昨年11月のポルトガル戦で代表デビューを果たし、わずか1年で主力の座を固めつつある。慢性的なロック不足に悩む日本代表にとって救世主とも言える20歳は、11月に控える欧州遠征での2戦へ「ミスをしないで行きたい」と言葉に力を込めた。