燃える甲南大アメフト部 神戸大との「神戸ダービー」は29日 梶川主将「みなさんを喜ばしたい」

[ 2022年10月29日 06:30 ]

神戸ダービーでの活躍を期す甲南大トリオ。(左から)WR入谷、LB梶川主将、RB南
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 燃えろ! RED GANG!! 甲南大アメリカンフットボール部は29日、神戸市の王子スタジアムで神戸大との“神戸ダービー”に臨む。4年ぶりに関西学生リーグ1部に復帰した今季、強豪校と対戦が続いたリーグ前半は苦戦続きで、ここまで未勝利。この一戦を含めて残り2戦を全力で戦い抜く覚悟だ。

 舞台は整っている。王子スタジアムで神戸大と対戦する“神戸ダービー”。甲南大が4年ぶりに1部へ復帰したため、2018年以来の対戦が実現となった。

 「絶対勝って、応援に来てくださるみなさんを喜ばしたいなと思います」

 梶川雄貴主将(4年=大阪学芸)は、大学の「応援デー」に指定された試合に懸ける思いを力強く明かした。

 今季初戦の関学大戦(9月4日)から、ここまで4連敗。戻ってきた1部リーグで苦戦を強いられてきた。選手40人は1部リーグ最小人数。特にコロナ禍以降、新人勧誘が思うようにできず、チームづくりの面で他大学より厳しい状況にあるのは事実だ。それでも、言い訳は許されない。かつて京大が大学入学後に競技を始めた選手を鍛えて一時代を築いたように、創意工夫で勝利をつかむしかない。幸いにも甲南大は高校時代もプレーしていた経験者が多く、強化できる下地はある。

 大学OBで今季就任した梅谷大輔監督(54)は「本当なら関学や立命に勝つようなチームにしたいのですが、スポーツ推薦で入っている選手が多くないので。どちらかというと、京都大学や神戸大学のようなチームづくりができれば、ずっと1部リーグにいられると思って目標にしている」と、まずは1部定着を主眼に置く。

 だからこそ、神戸大との一戦はより大きな意味を持つ。梶川主将が「前半の強い大学との対戦で、1プレーでもいいから後半戦につなげられるようにやってきました」と話すように、あと2試合の戦いが重要だ。大学4年間で初の1部体験。将来を託す後輩たちにつなぐためにも、応援デーの声援を背に熱いプレーを披露する。

 〇…攻撃面で期待されているのがWR入谷勘太(4年=追手門学院)とRB南遼哉(2年=星陵)だ。関学大戦と立命大戦でTDを挙げた入谷の本職はCBで、俊足を見込まれて今季からコンバートされた。「1対1からディフェンスを振り切ってパスを受けるのが強み」と神戸大戦での得点に意欲を見せる。南はここまでTDランこそないものの、立命大戦では中央突破から30ヤードをゲインしたように能力は高い。「期待されているものは一発だと思うので、オープンでも、抜く場面でも一発取りたいですね」と1部での初TDを誓った。

 ▼甲南大アメリカンフットボール部 1955年(昭30)創部。チーム名は「RED GANG(レッドギャング)」。創部以来、“BURNING DESIRE”をモットーに活動してきたものの、甲南大の学生に「自由でノンビリしているお坊ちゃん」というイメージが定着していたため、荒っぽい男らしさへの憧れから盗賊という意味の「GANG」が生まれ、チームカラーであった赤と合わせて74年に名前が決まった(公式サイトより引用)。スローガンは「BURN OUT」。部員は選手40人とマネージャー、トレーナー、アナライジングスタッフ25人。

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