蝉川 61でアマ最後の一戦MVP締めも「団体優勝を一番獲りたかった」

[ 2022年10月29日 04:41 ]

最終ホールをバーディーで締めた蝉川
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 ゴルフの常陸宮杯全日本大学選手権は28日、石川県の片山津GC西C(6695ヤード、パー70)で最終ラウンドが行われ、日本オープンで95年ぶりのアマチュア制覇を果たした蝉川泰果(21=東北福祉大4年)が10バーディー、1ボギーの61をマークし、通算268で最優秀選手を受賞した。大会後に日本学生ゴルフ連盟に退会届を提出。11月3日開幕のマイナビABCチャンピオンシップ(兵庫・ABCGC)でプロデビューする方針だ。1チーム5人中上位4人の合計スコアで争う大会は日大が通算1100で優勝、東北福祉大は同1108で2位だった。

 アマチュアとして最後の一戦は、悔しさと充実感が入り交じる大会となった。東北福祉大の主将として臨み、この日ベストスコアの61をマークしてチームをけん引。それでも蝉川は自身の最優秀選手賞よりも、チームを優勝に導けなかったことを悔いた。

 「自分自身は今日はいいプレーができて最優秀選手という賞は獲れたけど、団体優勝を一番獲りたかった。その点では、悔しい気持ちしかないですね」

 前週の国内メジャー、日本オープンを制し、9月のパナソニック・オープンに続きアマチュアとして史上初のプロツアー2勝という偉業を成し遂げたばかり。「団体優勝して監督やコーチをはじめ、育ててくださった方に恩返ししたい」と強い気持ちで臨んだ大会だった。同大の阿部靖彦監督とともにこの日朝書いた退会届を、大会後に日本学生ゴルフ連盟に提出。世界アマチュアランキング1位に立つ21歳が卒業を宣言した。

 注目される今後の予定も判明した。蝉川自身は「次の試合は絶対勝つという気持ち」と語るにとどめたが、複数の関係者によると週明けにもプロ転向届を提出。プロデビュー戦は、11月3日開幕のマイナビABCチャンピオンシップとなる方向だ。兵庫県出身の蝉川はここまでの2勝を、ともに地元開催の大会で手にしている。同大会の舞台も兵庫で、昨年にベストアマに輝いたトーナメントでもある。世界No・1アマチュアが、地元から新たな一歩を踏み出す。

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2022年10月29日のニュース