日本パラ委員会・鳥原会長が東京大会を総括「選手の輝く姿に多くの国民が勇気づけられた」

[ 2021年9月17日 15:34 ]

パラリンピックのシンボルマーク「スリー・アギトス」
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 日本パラリンピック委員会の鳥原光憲会長が17日、オンラインで記者会見を行い、5日に閉幕した東京パラリンピックを総括した。

 閉会式から12日。車いすテニス男子で金メダルを獲得した国枝慎吾(37=ユニクロ)は6日に渡米し、12日に全米オープンで2年連続8度目の優勝を果たすなど、パラスリートたちは既にそれぞれの舞台で再び歩み出している。鳥原会長は日本選手団の主将も務めた国枝の新たなスタートに「これは日本のパラスポーツのエースの姿」と称えた。

 日本パラスポーツ界にとって飛躍した大会だった。日本選手団は51個のメダル(金13、銀15、銅23)を獲得。この数字は史上最多だった04年アテネ大会の52個(金17、銀15、銅20)に次いで史上2位で、金メダルの13個は、ゼロだった前回リオ大会から大幅増となった。鳥原会長は今回の成果の要因にスポーツ庁の発足などによる予算拡充とナショナルトレーニングセンターの施設充実などを挙げ「選手たちは自己ベスト、チームベストに挑戦して胸を張る姿を見せてくれた。そして、逆境を乗り越えてベストを尽くした選手の輝く姿に多くの国民が心を揺さぶられ、勇気づけられたと思う」と語った。

 コロナ下における大会開催を巡っては賛否両論が相次いだ。SNSでは選手個人に向け、大会参加の辞退を促すメッセージも寄せられた。「中止にすべきだという声がやまなかった。コロナウイルスに対する不安は人によって多様であることは理解できても、徹底した対策を進めていることや日本には招致した開催国としての責任、アスリートへの責任があることに目を向けてほしかった」と鳥原会長。「開催を貫いた政府、大会組織委員会をはじめ関係者の決断に感謝の声、敬意を表明する声、日本だから開催できたという称賛の声も寄せられている。パラリンピックの価値が高まった」などと語った。

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2021年9月17日のニュース