稲村亜美の1UPゴルフ③ ボールの芯をとらえ、カップインの確率を上げるショートパット

[ 2021年9月17日 12:00 ]

稲村亜美の1UPゴルフ③
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 第3回のテーマは2メートル以下のショートパットです。スコアアップを狙うなら、ぜひともカップインの確率を上げたいところ。そこで、今回も南秀樹コーチにドリルを用意してもらいました。すると、稲村亜美さんのショートパットが大変身!早速、皆さんも試してみましょう。

 稲村 今回はショートパットを確実に決めるコツを教えて下さい。私の場合、ショートしたくないと思うので、カップを大きくオーバーすることが多いんです。それを気にするとショートし始めるし…。

 南 カップが近いと絶対に入れたいという心理が働くので、ショートパットは難しいんですよ。せめて1歩の距離なら9割以上の確率でカップインできますが、2歩になると6~7割ぐらいまで確率は下がります。まずはその確率を上げることを考えましょう。ポイントは2つあります。1つ目がタッチを合わせることです。

 稲村 ロングパットのときと同じですね。

 南 今回はカップを時計の文字盤に見立てましょう。ボールからカップまで真っ直ぐなラインをイメージし、自分に最も近いところを6時と想定します。スライスラインを打つ際、7時から入れるのか、8時から入れるのかを決め、それに合わせてタッチが変わります。7時から入れるなら強めに、8時から入れるなら若干弱めに打つわけです。素振りのときからジャストインのタッチをイメージし、本番でも同じタッチで打ちます。一度試してみましょう。

 稲村 うーん、カップの手前で止まってしまいましたね。

 南 素振りのときと同じストロークができませんでしたね。原因はインパクトでスピードが緩んだからです。ダウンスイングからフォロースルーにかけてヘッドは加速するのが基本です。ただし、いつまでも加速させるわけではありません。あらかじめ決めておいた位置でピタッとヘッドを止めましょう。素振りの段階からこれぐらいのスピードで加速して、ここでヘッドを止めるというストロークをイメージします。

 稲村 スピードが緩まないように気をつけて打ったら、カップをオーバーしたんですけど…。

 南 2つ目のポイントですが、稲村さんにはボールの芯を打つ意識がありますか?ストロークを見る限り、地面スレスレでヘッドを動かしているため、ボールの芯よりも下の部分をヒットしています。ボールの芯をヒットするには、ヘッドが少し浮いた状態でインパクトを迎えなければいけません。

 稲村 ヘッドの高さまでは考えていませんでした。どうしたらそのように打てるんですか?

 南 練習グリーンでボールの手前にティーを刺してみましょう。ティーの頭が少し出るぐらいまで刺します。アドレスではそのティーの上にヘッドを乗せるように構えて下さい。あとはそのままストロークすると、自然にインパクトでボールの芯をとらえられます。仮に地面スレスレでヘッドを動かすとティーにヘッドが当たるので、すぐに気がつきますよ。

 稲村 実際に打ってみると、転がりが全く変わりました。スムーズに転がってくれるのでカップインの確率が上がったように感じます。

 南 本番ではティーを刺せないので、ヘッドを少し浮かせて構えることをお勧めします。

 (取材協力・鶴舞カントリー倶楽部、衣装協力・CLUNK)


 ◆南 秀樹(みなみ・ひでき)1974年(昭49)2月21日生まれ、香川県出身の47歳。プロゴルファーだった父の影響で中学2年からゴルフを始め、香川西高卒業後に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。鈴木愛、成田美寿々らを指導した実績があり、現在は岡山絵里や木村彩子らを指導。今年、岡山を復活優勝させた。男子は塚田陽介と契約。

 ◆稲村 亜美(いなむら・あみ)1996年(平8年)1月13日生まれ、東京都出身の25歳。小学1年から野球を始め、トヨタ自動車のCMで見せたバッティング姿が“神スイング”と話題になる。ゴルフ歴6年。ゴルフ情報番組もMCなどで活躍。1Wの平均飛距離は230ヤード。

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