パラバド女子複 悲願の金! 山崎「紗李ちゃんのパートナーで良かった」里見「世界1位のペア」

[ 2021年9月5日 12:28 ]

韓国ペアと対戦する里見(左)・山崎組
Photo By 共同

 東京パラリンピックで初採用のバドミントン女子ダブルス(車いすWH1-2)決勝が行われ、世界ランキング1位の里見紗李奈(23=NTT都市開発)、山崎悠麻(33=NTT都市開発)が金メダルを獲得した。

 決勝では中国ペアと対戦。第1ゲームを16―21で落として迎えた第2ゲームを21-16で奪取し、第3ゲームまでもつれ込む展開に。第3ゲームは中国ペアを終始圧倒し21-13で悲願の金メダルを獲得した。里見は4日の女子シングルス(車いすWH1)に続く金メダルで2冠を達成した。

 山崎は「本当に目標にしてきた金メダルなのでうれしいです。今回も紗李ちゃん(里見)ばっかり狙われて、そこにカバー入るのに私が遅れてしまったりとかそういった所も全部パワフルに粘り強く頑張ってくれて。紗李ちゃんのパートナーで良かったです。もう夢みたい」と話した。

 里見は「2冠取りたいっていう気持ちもあったんですけど、山さん(山崎)にも金メダルを持たせてあげたいと思っていたので、それが実現できてすごく嬉しいです」とコメント。山崎とのペアについて「どんなペアだと思いますか?」と質問されると、「世界1位のペアなんじゃないですかね?」と話し、「今までこの日のために頑張ってきたので、こんなにいい形で終われるのが本当に本当に幸せです」と涙ながらに語った。

 ◆里見 紗李奈(さとみ・さりな)1998年(平10)4月9日生まれ、千葉県出身の23歳。高3だった2016年5月、交通事故で脊髄を損傷し、両下肢に障がいが残る。翌年、中学時代にバドミントン部に所属していたこともあり、父のすすめでパラバドミントンを体験。打ち合いが楽しかったことから、最初は趣味として始めた。その後2017年のデビュー戦でシングルス3位入賞。同年12月の日本選手権では準優勝。2019年のパラバトミントン世界選手権では初優勝。東京パラリンピックでは女子シングルスで金メダルを獲得している。

 ◆山崎 悠麻(やまざき・ゆま)1988年(昭63年)4月8日生まれ、東京都出身の33歳。幼少期からバドミントンを続けてきたが、高校1年の時に交通事故で腰から下の感覚を失う。2人の子どもを育てながら競技に取り組み、日本障がい者バトミントン選手権6連覇。女子シングルス車いすの障害の比較的軽いクラスで世界ランキング3位。東京パラリンピックでは女子シングルスで銅メダルを獲得している。

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2021年9月5日のニュース