松本薫“野獣卒業”、第二の人生は「アイスクリームを作ります!」

[ 2019年2月8日 05:30 ]

要望に応じて「かわいい野獣」ポーズをする松本(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 柔道女子57キロ級で12年ロンドン五輪金メダル、16年リオ五輪銅メダルの松本薫(31=ベネシード)が7日、東京都渋谷区で引退会見に臨み、第二の人生を「アイスクリーム屋」でスタートすることを発表。引退会見を開店発表の場に変える爆笑会見で、畳に別れを告げた。

 冒頭から、らしさ全開だった。この日の都内の最高気温は18度。季節外れの陽気に「こんにちは。本日は寒くない中…」と切り出し爆笑を誘うと、「本日をもって柔道競技を引退することをご報告します。第二の人生として、違う形でスタートしたい」とスッキリとした表情で述べた。

 引退理由について「優先順位が柔道よりも子供になった。子育てと野獣の両立は難しかった」「(昨年)11月の試合(講道館杯)で闘争心がなくなってきた。勝負師として終わっていると気づいた」と神妙に語った。だが、会見の中盤に今後の目標や夢を問われると「アイスクリームを作ります!」と繰り返し、さらに笑いを誘った。

 突拍子もない発表だったが、覚悟や情熱は本物だ。アイスクリーム店は所属のベネシードの事業の一環で、今月12日に東京都新宿区にオープン。体が資本のアスリートとして「もっといいアイスクリームがあったら」との思いで、松本も商品開発に参加。開店当日は売り子として店頭にも立つ予定だという。

 「野獣」の異名で一時代を築いた柔道家。東京五輪を目指す後輩たちには「後悔しないように頑張れ」との言葉を残し、新たな道を突き進む。

 【松本に聞く】

 ――今の心境は。

 「練習、トレーニングをしないということは、こんなに楽なんだなと思った」

 ――悔いは。

 「ないです。柔道が好きかどうかと言えば、嫌いではないが好きというわけではなかった。私にとっての柔道は目標であり夢だった。柔道においては達成しました」

 ――出産を経験した女子選手に必要な支援とは。

 「気兼ねなく子供を預けられるサポートがあれば練習量をしっかりこなすことができる。(体制が整えば)どんな選手でも復帰して、五輪を目指すことは可能」

 ――「野獣」との異名で呼ばれた感想は。

 「野獣だと思います。野獣以外ないかな」

 ――もし今後、野獣になるとしたら、どんな時か。

 「もしも誰かが娘の命を狙ったら野獣になります。徹底的に戦います」

 ――後進の指導は。

 「求められればやりますし、会社には柔道部が存続するので応援にも行きますし、何かを求められればお告げ(笑い)、ではなく教えに行きます」

 ◆松本 薫(まつもと・かおり)1987年(昭62)9月11日生まれ、石川県金沢市出身の31歳。5歳から柔道を始め、兼六中―藤村女子高―金沢学院東高(転校)―帝京大。12年ロンドン五輪の女子57キロ級を制し、柔道の日本勢で唯一の金メダルを獲得。世界選手権は10年東京大会、15年アスタナ大会で優勝。16年リオ五輪は銅メダル。同年11月に結婚し、翌17年に第1子となる女児を出産。1メートル62。右組み。得意技は足技、寝技。

続きを表示

この記事のフォト

「NBA」特集記事

「羽生結弦」特集記事

2019年2月8日のニュース