藍メジャーVならず…自己最高タイ3位

[ 2009年8月3日 06:00 ]

最終ラウンド、通算1オーバーでホールアウトし、悔しそうな表情を見せる宮里藍

 藍ちゃん残念――。USLPGAツアー全英リコー女子オープン最終日は2日、英国リザムセントアンズのロイヤルリザム・アンド・セントアンズ(6492ヤード、パー72)で行われ、77年全米女子プロの樋口久子以来となる日本人メジャー優勝を目指した宮里藍(24=サントリー)は、前半を1アンダーで折り返し、一時首位のカトリーナ・マシュー(39=英国)に並んだが、終盤の17番でダブルボギーを叩いて通算1オーバー、4打差の3位に終わった。惜しくも優勝は逃したが、06年の全米女子プロに並ぶメジャー自己最高成績をマークした。マシューが通算3アンダーでメジャー初優勝を飾った。

 持てる力を出し切った。最終18番。50センチのパーパットを決め、4打差の3位で4日間の激闘を終えた宮里は、スコットランドの夕日を受けて笑顔を輝かせた。

 「凄い頑張ったと思う。最終日も先週と同じように、いい緊張感を持って自分を見失わず自分のプレーに集中できたと思います。(メジャーの)優勝が近づいてきている手応えを感じました」

 最後までメジャーVをあきらめなかった。4打差の3位で迎えた最終日。強い精神力で首位のマシューを追いかけた。スタートの1番で第2打をバンカーに入れてボギーを叩くが、続く2番で5メートルを沈めて盛り返す。3番で再びボギーと後退したものの、その後はパーで耐え、6、7番でいずれも4メートルのバーディーパットを決めた。

 前半を1アンダーで折り返すと、11番では2・5メートルの難しいパットを決めてパーセーブ。1組後ろで回っていたマシューが10番でボギーを叩き、この時点でついに首位に並んだ。

 しかし、マシューは13、14、15番で連続バーディー。一方、宮里は14番でボギー、17番ではバンカーとラフを渡り歩いてダブルボギーを叩き、とうとう力尽きた。

 前週のエビアン・マスターズで優勝したことで少々のことでは動じなくなった。ミスショットをしてもすぐに気持ちを切り替えられるようになった。もう1つ、欧州ツアーの競技でもあるエビアンの優勝で同ツアーの10年シードを手にした。来季は米ツアーの試合数が世界同時不況の影響で大幅減となる見通し。関係者によれば、米ツアーで試合がない時は欧州に出て、米欧を掛け持ちするプランも検討されているという。

 「精神的にフラットな状態で(全英の)4日間を終えることができました。1打のプレーに集中するという課題は最後までできました。14番は3日間で6オーバーかな。塩まいとこうかな(笑い)」

 さあ、次はいよいよ凱旋帰国だ。今週米国で休養した後、日本ツアーのNEC軽井沢72(13日開幕、長野・軽井沢72)に出場する。「日本で3日間楽しいラウンドにして、いいフィーリングでアメリカに戻れればいいです」。子供の頃からの夢だったメジャー制覇は来年に持ち越しになったが、日本のエースの勝負はこれからが本番だ。

続きを表示

2009年8月3日のニュース