井村元ヘッド「日本は仕上がっていなかった」

[ 2009年8月3日 06:00 ]

「はじめてのシンクロ」の会見で参加者の井上柚希ちゃんと写真撮影した井村氏(左)と立花氏

 シンクロナイズドスイミング元日本代表ヘッドコーチの井村雅代氏(57)と04年アテネ五輪銀メダリストの立花美哉氏(33)が2日、千葉・浦安市のシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルで「ミキプルーン はじめてのシンクロ2009」の開催会見を行った。

 ローマで世界選手権を初めて客席から観戦した井村氏は、7種目すべてでメダルを逃した日本代表について「非常に厳しい結果。日本は技術が売りだったのに、仕上がっていなかった。選手にもコーチにも精いっぱいやったとは言ってほしくない」と苦言を口にした。

 特にフリールーティンで過去最低の6位だったチームは、8つの五輪出場枠獲得が危ぶまれる状況。「チームが五輪に出られなかったら、選手がやめてしまう悪循環に陥る。早急に対策を」と危機感を募らせていた。

 ≪中国にも苦言≫井村氏は北京五輪で指導した中国代表にも苦言を呈した。「選手がやせて、筋肉が落ちていてがっかりした」。中国代表ヘッドコーチに就任後、真っ先に取り組んだのが体づくりだったという。今回はチームが世界選手権初メダルとなる銅を獲得したが「指導する前の体に戻っていた。五輪翌年は五輪の遺産があるが、新しいルーティンに変えた時にどうなるか」と話していた。

 ≪活性化に一役≫シンクロを通じて子供のやる気を掘り起こし、親に子育てのアドバイスをすることを目的とする「はじめてのシンクロ」は、3回目で初の日本開催となった。ホテル内のプールでこの日から3日間行われ、最終日には演技も披露する。引退後に「子供に達成感を与えてあげられないか」と企画した立花氏は「作品をつくりあげる過程で子供たちが成長していくのは、シンクロならではと思う」と話した。

続きを表示

2009年8月3日のニュース