日本“金メダル症候群”米国に完敗

[ 2009年8月3日 06:00 ]

決勝で米国に0―2で敗れ、ベンチに引き揚げる日本チーム

 女子ソフトボールの国際大会「ジャパンカップ」(スポーツニッポン新聞社後援)最終日は2日、宮城・仙台市民球場で順位決定戦を行った。予選リーグ2位の日本は決勝で米国と対戦。染谷美佳(26=デンソー)―藤原麻起子(25=日立ソフトウェア)のリレーで米国を3安打2失点に抑えたものの、打線がわずか1安打で完敗し、過去最低の1勝3敗で2位に終わった。米国が3大会連続5度目の優勝を果たした。

 最後まで歯車がかみ合わなかった。先発・染谷は初回に2安打と味方のエラーで2失点したが、その後は3イニングを完全。5回から登板の藤原も2イニングを締めた。しかし、打線は最終回に西山が左前打を放つまでノーヒット。零封負けで、6度目の開催となった今大会では最低の1勝3敗で全日程を終了した。

 北京五輪まで大黒柱として君臨した上野が活動休止中。斎藤春香監督は「若い投手にはチャンス」としたように、決勝で2投手が試合をつくったのは収穫だった。しかしその一方で、北京メンバーの西山は「モチベーションで難しいところがある」と言う。04年アテネで銅メダルに終わった直後の05年はこの大会で米国を連破し、優勝。同じ五輪翌年の成績は、くしくも“金メダル症候群”に苦しむ日本の姿を浮き彫りにした。

 ≪五輪復帰願う短冊1500枚≫決勝戦には2500人の観衆が集まり、大会側が準備した「Back Softball」のロゴが印刷された短冊への書き込みも1500枚を超えた。五輪正式競技復帰が決まるのは、日本時間で13日深夜。この短冊は6日に始まる仙台七夕祭り期間中、市内にメッセージとして飾られる予定という。

 <米国 現役モデルのフィンチがMVP>4番に座った北京五輪代表のフィンチが、先発として発表されたバークハートに代わり初回からピッチャーズサークルへ。完封に加え、決勝の2点適時二塁打を放ちMVPを獲得した。モデルなどでも活躍中で、米国内では絶大な知名度を誇る美人プレーヤーは「五輪競技になっても、ならなくても、私はソフトをプレーするのが好き。ソフトには輝ける未来があるはず」と前向きに話した。

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2009年8月3日のニュース