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【コラム】城彰二

バルサ 蹴る、止めるの基本が全員完璧

[ 2015年12月21日 05:30 ]

クラブW杯リバープレート戦、バルセロナのスタメンメンバー
Photo By AP

クラブW杯決勝 バルセロナ3―0リバープレート
(12月20日 横浜国際総合競技場)
 バルセロナの進化がゴールに出ていた。昨季までは中盤のパスワークで崩すだけだったが、今季はスピードに乗った速い攻めが加わった。2点目が典型で、ブスケツのパスからスアレスが抜け出し、GKと1対1になり、動きを見て足元を狙って決めた。この場合ゴールの隅を狙うのがセオリーだが、その裏をかいた駆け引きは素晴らしい。3点目も左からのクロスを逆サイドでスアレスが頭で合わせた。これはGKが動くので来た方向を狙うのがセオリーで、ここは基本通りに決めた。

 メッシの先制点は右からのクロスをネイマールが折り返し、メッシがコントロールしてバウンドしたところをゴールに近い左足アウトで決めた。3人のDFにマークされながら“間”をつくり、GKの動きを見て落ち着いて決めた高度なゴールだった。攻撃全体もメッシとネイマールの動きを見ながら動けるスアレスが加わり多彩になった。全員が蹴る、止めるの基本が完璧でミスがなく、ボール扱いの質が高く次元が違う。歴史に残るチームで、いましばらくは黄金時代が続くと思う。(城彰二=元日本代表FW)

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