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【コラム】城彰二

最終戦 戦半戦リードなら五輪用攻撃新布陣テストを

[ 2012年2月24日 06:00 ]

 【五輪アジア最終予選C組 日本―バーレーン】今までの日本には見られなかった「点を取るんだ」という強い気持ちが4ゴールという結果に表れた。中でも得点への強い意識を見せてくれたのが右サイドバック酒井だ。これまでは組織的な守備を重視し、チャンスをうかがいながら時折攻撃に参加する程度だったがマレーシア戦は攻撃が8割、守備が2割という印象。常に高い位置をキープしたことで特長である攻撃力が生きて1得点1アシストにつながった。

 もともとこのチームは個々の技術、能力は高い。だが、これまではきれいにつなごうという意識が強すぎた。苦境に追い込まれたがゆえに勝利や得点に対する執着心を思い出すことができたのは大きな収穫。それは最終戦につながるはずだ。

 バーレーン戦は「引き分けでもOK」という気持ちで臨むと、足をすくわれる危険性はあるが、勝利に対する貪欲な気持ちを忘れなければ心配はない。リードして前半を折り返した場合、後半は本大会を見据えて攻撃陣の新しい組み合わせをテストしてもいいのではないか。 (元日本代表FW)

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