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【コラム】城彰二

南野、天性のマーク外しにエゴが芽生えた

[ 2019年10月16日 16:40 ]

W杯アジア2次予選   日本3―0タジキスタン ( 2019年10月15日    ドゥシャンベ )

ゴールを決めた南野(撮影・西海健太郎) 
Photo By スポニチ

 南野の良さは相手のマークをうまく外してフリーになれるところ。2点とも特長が出たゴールだった。1点目は中島のクロスを頭で、2点目は酒井のグラウンダーのパスに鋭く反応した。守備の選手はマークする相手とボールを見ながらプレーするが、南野は守備の選手がボールを見た瞬間にマークを外してフリーになる。これは天性のもの。前半はトップ下の鎌田とポジションが重なる場面もあったが、後半は入れ替わって1トップに入り、持ち味が出せた。

 C大阪時代から技術は評価されていたが、欧州でもまれてゴールへの執着心が強くなった。点を取らないと評価されないだけにゴールを奪うエゴイズムが芽生えた。フィジカルで負けるならタイミングをずらすなどの駆け引きも覚えた。あとはシュート時の冷静さが出ればもっといい。この試合でもフリーでヘディングしてGKの正面にいった場面があった。これが決められれば欧州でもトップクラスになると思う。(城彰二=元日本代表FW)

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