×

【コラム】城彰二

海外組を押しのけられる選手いない

[ 2015年8月10日 05:30 ]

<中国・日本>前半、チャンスを逃してハリルホジッチ監督がコケそうに…
Photo By スポニチ

男子・東アジア杯 日本1―1中国
(8月9日 中国・武漢)
 “選考”としては収穫がなかった。しっかり守り、中盤は激しくつぶし、ボールを奪ったら縦にすばやく攻める――そのサッカーに適応する選手を探し、練習で伝えていることが試合で表現できるかなどが選考のポイントだった。遠藤のボランチや米倉、丹羽の起用はその一環で、永井や川又ももう1試合機会を与えた形だったと思う。練習と試合は違うので、そこをハリルホジッチ監督は自分の目で判断したかったのだろう。

 ただ、私が見る限り、メガネにかなった選手はいなかった。遠藤は失点場面でポジションが悪くボールを見てしまった。もっとバランスを考えないといけないし、右サイドバックの方がまだ良かった。武藤もいちばん期待されたボールを引き出す動きはあまりなかったし、ミスを恐れて積極性がなかった。川又と永井もボールがきちんと止められず、ミスが多かった。

 これでは海外組を押しのけられる選手はいない。

 選手は監督の指示50%で、選手同士が話しあって「こうしたい」というのが50%ぐらいでやるものだが、選考を意識しすぎて監督の指示にこだわりすぎ、コンビネーションがなくなってしまった。これでは9月の予選が心配だ。(城彰二=元日本代表FW)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る