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【コラム】城彰二

日本代表は負傷者多く調整不足か 課題は攻守ともにセットプレー

[ 2022年11月18日 08:30 ]

国際親善試合   日本1―2カナダ ( 2022年11月17日    ドバイ )

<日本・カナダ>試合後、円陣で話をする森保監督(撮影・西海 健太郎)
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 予想していたメンバーとはだいぶ違ったが、選手個々のコンディションを考慮した上でのことだろう。私が出場した98年W杯フランス大会の時は、開幕前にメキシコと対戦し、周囲の選手との連係やセットプレーなど、いろいろなことを確認した。もちろんベストメンバーでやるので、「よし、始まるぞ」という気持ちになり、モチベーションも上がった。今回はケガを抱える選手が多く、欧州勢はリーグ戦を中断して開催し、大会前に長い合宿ができないことからこういう調整になったのだろう。

 先制点は見事だった。相馬が相手守備ラインの裏に抜け出したところへ、柴崎のミドルパスが通り、ゴールを決めた。カナダが前掛かりで来るチームだとはいえ、相馬のいい動きと柴崎の精度の高いパスが生んだもので、これは大会でも武器になる。相馬と柴崎もいいアピールになった。

 対照的に左サイドの久保は特長が出せていない。1トップの浅野も足の状態は悪くなさそうだが、試合から遠ざかっていたため、前線で起点になるシーンは少ない。田中もコンディションがまだまだでミスもあり、遠藤と守田のコンビのような安定感はなかった。

 3バックと山根の攻撃参加、鎌田のボランチなどを試すことができたが、もう少し長い時間が欲しかった。やはり課題はセットプレー。前半21分にCKから追いつかれたが、攻守ともに以前からの課題だ。パワーと強さがある相手を苦手とする部分は改善されていない。PKを与えたシーンも含めて、6日間でしっかり確認してほしい。(城彰二=元日本代表FW)

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