佐賀・龍谷 異色の「部内部活」“地域と一体感”力に全国舞台へ

[ 2019年12月12日 05:30 ]

「農業部」の活動で中川さんと一緒にじゃがいも「ばれいしょ」の収穫をする龍谷サッカー部員
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 全国高校サッカー選手権は30日から首都圏で開催される。2年連続2度目の龍谷(佐賀)は異色の「部内部活」で多角的な人材育成を行い、注目されている。

 佐賀代表の龍谷サッカー部は、部内で取り組む独自の「部活動」が脚光を浴びている。

 練習場周辺に広がる農地の作業を手伝う「農業部」、子供たちのサッカースクールを補助する「指導部」、来客に対応する「おもてなし部」、テーピングなどをする「トレーナー部」など7つの部が活動中。選手が希望する部で励んでいる。

 この取り組みはJ2福岡などで活躍した太田恵介監督(40)の「サッカーを終えた後、社会で通用する人間になるためにいろいろな経験をすることが必要」との考えで始まった。

 農業部は指揮官自らが地元農家に申し出て実現。「物凄いこだわりを持たれているし農作業には根気強さが必要で、サッカーにも通じる。手を抜くと作物が枯れるので、手が抜けない。そういう姿勢や気配りがプレーにも表れるようになった」。指示待ちだった選手が自発的に行動するようになったという。

 選手たちと農作業を共にする農家の中川和典さん(73)は「力仕事は助かるし、あいさつもハキハキしていて元気をもらえる」と喜ぶ。県大会ではスタジアムにも足を運び「素晴らしかった。応援に力が入った。全国では前回より一つでも勝ち上がってほしい」。地域貢献で地元の人から身内のように愛されるチームになった。

 指導部に所属する柴田陸玖主将(3年)も充実感を話す。「小学校の教員を目指しているので、楽しくやれている。子供たちの父母に龍谷のサッカー部の子のように育てたい、と言ってもらえて、負けられないと思うし、普段の態度もしっかりしようと思う」。部活動で生まれた地域との一体感を力に、全国の舞台で勇姿を見せる。(村田 有子)

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