八代英輝弁護士 埼玉県虐待禁止条例改正案に「子供の命を守ろうと、条例の意図は分かるんですが…」

[ 2023年10月9日 12:46 ]

八代英輝弁護士
Photo By スポニチ

 弁護士の八代英輝氏(59)が9日、コメンテーターを務めるTBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。小学生以下の子供を自宅や車内などに放置することを禁じる埼玉県虐待禁止条例改正案について言及した。

 自民党県議団が提出した条例改正案は、罰則はないが、「児童を住居、その他の場所に残したまま外出すること、その他の放置をしてはならない」とあり、小学校1~3年生の子供だけでの登下校、子供だけで公園で遊ぶこと、子供だけでおつかいに出かけることも違反となる。条例案は、違反を見つけたら通報する義務も課している。

 さいたま市PTA協議会(市P協)が6日、県議会本会議で可決しないよう求める署名活動を開始。反対の意見書をホームページで公表し、「ほとんどの保護者が条例違反に当てはまってしまう」としている。条例改正案は13日の本会議で採決が行われる予定で、自民党県議団が過半数を持っていることから成立する見通し。

 番組では、埼玉県民の声なども取材して伝えた。八代氏は「子供の命を守っていこうという、この条例が目的とする意図は分かるんですけれども、米国ではこういった条例、法律というのは多くて、例えばニューヨーク州ですと、自宅に子供を置いて親が外出しただけで最大懲役1年なんですね。ですので、それを見つけた人も近所の人も通報しなければいけない通報義務があるんですが、背景が全く違うのは、やはり治安状況だと思うんですね」と指摘。

 そのうえで「米国は子供を手をつないで歩いて、手を離した瞬間に誘拐されてしまうリスクが非常に高いですし、スーパーで牛乳パックを買うと驚くんですが、そこにみんな子供の顔が書かれているんです」と言い、「それは誘拐された子供たちを探していますという写真なんですね」と説明した。

 そして、「ですから治安状況が日本とは全く違う中で、米国で導入されているからといって米国と同じような条例を直ちに導入すると、社会の中にはそぐわないものになってしまうんじゃないかなと」とし、「現状、今は保護責任者遺棄罪等で対応しています。もちろんとんでもない親とかいるのも確かなんですけれども、現状の社会情勢と合わせてじっくりと考えていくべき問題なんじゃないかなと思いますね」と自身の考えを述べた。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年10月9日のニュース